2014年1月7日午前10時、世界最大規模のエレクトロニクス展示会「CES2014」(International Consumer Electronics Show 2014、於米ネバダ州ラスベガス)で、ドイツの自動車メーカー・アウディの記者会見にメディアが殺到した。ネタは、「OAA(オープン・オートモーティブ・アライアンス)」だ――。
グーグルが米サニーベールで、アウディが独インゴルシュタットで、ホンダが東京で、ヒュンダイがソウルで、そして半導体大手のnVIDIAが米サンタクララで2014年1月6日、携帯電話OSの「アンドロイト」を使った車載器に関するプレスリリースを同時に流した。これが「OAA」だ。
カーナビのOSがアンドロイドに!?
グーグル等が発表した「OAA」とは
ちょうどその日は、CES2014のプレスデーにあたり、ラスベガスのマンダレイベイホテルで開催されたGMとnVIDIAの新商品発表の席では、「OAA」の詳細発表についての期待が高まった。だが、両社は「OAA」については触れなかった。そして、その日の午後8時30分からラスベガスのコスモポリタンホテルで行われた「CESキーノートスピーチ」で、アウディのIT系開発担当責任者が「OAAについては明日、(CES2014の)本会場の記者会見で説明する」と話したのだ。
そして迎えた7日、会見でアウディのCTO(チーフ・テクニカル・オフィサー/技術統括責任者)のリッチ・ハッケンバーグ氏、電機関連部門責任者のリッキー・フッディ氏らが記者の質問に答えるカタチで説明した。要旨は以下のとおりだ。
・グーグルとは2004年からナビゲーション等で連携しており、OAAの参加は自然な流れ。
・世界のスマートフォン市場でアンドロイド端末のシェアが約80%で ある現状を考慮すれば、OAAへの参加は当然。
・グーグルだけではなく、アップルとも当然、コミュニケーションを取っている。iPad、iPod、iPhone等と車載器の接続は量産化している。(OAAの参加は)アップルとの現状の関係とは別のこと。アップルとの信頼関係を損なうものではない。