事実、王者セブン-イレブンも、消費増税対策で真っ先に見直しにかかったのは、「今のコンビニに対し、一番ニーズが大きい」(セブン-イレブン幹部)中食だった。

「商品の中身が変わらないのに、3%の増税分を価格に乗せただけでは消費者が納得しない」

 そう考えたセブン-イレブンは、中食の主力商品、約600品目を増税前後の3ヵ月間で全面的に刷新した。

 その際に、最もこだわったのは“価値”の向上だ。

 例えば「炭火焼き牛カルビ弁当」は、肉の質や量、そしてタレに至るまで全てを見直した。その結果、税抜きで増税前より価格は上がったが、価格よりも品質のグレードアップを優先させた。

 一方で、「これだけの品質のものをこの値段で売るからこそ意味がある」といった商品については、価格を据え置いた。

 例えば「セブンカフェ」がその一つ。レギュラーサイズで100円など、増税前と同じ価格で販売している。

 さらに、パッケージの見直しも進めた。これまで白や黒が混在していた弁当の容器を、家庭の食卓に並べても違和感のない白で統一したのだ。

 シンプルな白の容器は、具材の量や質、盛り付け方がしっかりしていないと商品が貧弱に見えてしまう。それでも白に統一したのは、セブン-イレブンの商品に対する自信と価値向上の決意の表れともいえる。

 王者の進化するスピードはとてつもなく速いが、その差を縮めようと中食のレベルアップに励んでいるのはローソンも同じだ。

 最大の特徴は、商社出身者などで構成される仕入れのプロ集団、「原材料仕入部」が調達してきた原材料を起点に中核商品を開発しているところにある。うまい商品は、質のいい原材料から──。そうしたポリシーの下で、“川上”の品質から徹底して追求していく構えなのだ。