20代、30代の若手人材の実力が存分に発揮される

 ネットビジネスでは、若い経営者人材が大きなチャンスを得やすいという点が大きな魅力です。歴史の長い業界では、数十年の経験を積んだベテラン社員が過去の体験に基づいて意見を言い、若い人の意見は正論でも軽視されるということが珍しくはありません。

 しかしネットビジネスでは、リアルタイムで大量のデータを入手し、それを分析して効率的な事業展開を図ることができます。定量的な分析をベースに事業運営がなされているため、経験が浅いという理由で意見が却下されることもあまりありません。このため、定量的な分析に手慣れている若い経営者人材にとっては力を発揮しやすい環境と言えるでしょう。

 また、実力があれば、若くても高いポジションや年収を得ることができます。インターネット業界には若い経営者が多いことから、実力があれば若くても役員や事業責任者として採用されます。他の業界と比べて、若手を抜擢することに抵抗感はほとんどありません。むしろ、若い人を好む傾向さえあります。

 そして上場後のキャッシュリッチな企業であれば、通常の年収という形で、上場前の企業であればストックオプションという形で高い報酬を支払います。これは、単に高いポジションや年収を得ることができて得だということだけではありません。このような環境が整っているため優秀な人材が集まり、彼らと一緒に働けること自体も大きな魅力となっています。

起業に役立つ経験を積みながら、社会問題の解決にも携わる

 ネットビジネスの経験は、起業する際にもたいへん役立ちます。インターネットビジネスは、製造業をはじめとする他業態での起業と比較して、先行投資に必要な資金が非常に少なくて済むという大きな特徴があります。先行投資が少ないにもかかわらず、短期間で幅広く世界にサービスを展開することも可能なうえ、トライ&エラーで事業の方向性を修正しやすいという柔軟性もあります。また、起業する業態がインターネットビジネスでないとしても、少額で効果的なマーケティングを行なう際にインターネットを活用したマーケティングの見識が存分に活かされるでしょう。

 さらに、社会問題を解決するような魅力的な事業に携わることもできます。ネット系というと、ゲーム・エンターテイメント系の企業というイメージをお持ちの方もいるかと思います。しかし、一口にインターネット系企業といっても、その業態はさまざまです。医療業界の改革や高齢化など日本が抱えている社会問題の解決にダイレクトに取り組んでいるビジネスもあります。また、いまではすっかり日常生活に溶け込んでいる大手EC事業も非常に大きな社会的インパクトがあります。その意味で、社会貢献事業やNPOに関心ある方にも、ぜひ注目していただきたいキャリアなのです。