先月19日から2週間に渡って韓国・仁川で行われたアジア大会が幕を閉じた。

 獲得メダル数1位は中国で、金151、銀108、銅83の計342個を獲得。2位は主催国の韓国で金79、銀71、銅84の計234個、3位は日本で金47、銀76、銅77の計200個だった。

 ちなみに前回大会(2010年・中国広州)は1位中国=金199、銀119、銅98の計416個、2位韓国=金76、銀65、銅91の計232個、3位日本=金48、銀74、銅94の計216個。前回主催国でメダルを量産した中国が、今回は金メダルを48個、合計でも74個減らし、韓国と日本はほぼ横這いの成績となった。

 ただし今大会は前大会より37の種目が減った。それを考えれば、メダル数を維持しているのは上出来といっていいだろう。

垣間見えた韓国の国民気質
「意外な一面」も

 また、今大会は韓国選手の試合で疑惑の判定があったことが話題になった。相手選手の国民からブーイングが出るほどで、それを考えれば韓国のメダル数は若干割り引いて見た方がいいかもしれない。ともあれ現在のアジアにおいて、スポーツで優位に立っているのは中国、韓国、日本の3ヵ国であることは確かだ。

 今大会は韓国国民の気質が垣間見られたことも興味深かった。日本のテレビで見られる中継や録画は当然、日本選手の出場試合が対象だったが、会場はどこもガラガラ。唯一、超満員だったのは男子サッカー準々決勝の日本―韓国戦だった。韓国国民はサッカーなど一部の競技しか関心を示さないらしい。それも相手がライバル日本だと異様なほど盛り上がるわけだ。

 その一方でマラソン中継では意外な側面も見られた。男子、女子とも韓国選手は早々に脱落し、トップ争いをするのは日本とバーレーンの選手になった。その日本選手に対しても沿道の人の多くは笑顔で声援を送っていた。つまり反日感情に凝り固まった人ばかりではないということだ。