東大離れを起こしているのは、地方の秀才だけではない。有名進学校において、08年時点ではほとんど皆無に近かった海外名門大学合格者が、ここにきて増え始めている。国内でトップクラスの頭脳を持つ超エリート高校生が、東大を蹴って、米国のアイビーリーグなど海外名門大を目指すようになったのである。

 国内大学では今、文系が総じて低迷する中で、学生人気の高い「国際系」学部だけは志願者数を増やし開設ラッシュが繰り広げられている。新興の国際系大学が台頭し、老舗大学も学部新設で対抗。彼らは、在学中の留学は当たり前、外国人留学生比率が2、3割、外国人教員比率4、5割という世界でしのぎを削っている。

 対して東大は外国人留学生比率2%(学部生)、外国人教員比率5%。海外名門大どころか国内の他大に国際化で後塵を拝している。

ビジネスマンの評価で
影が薄い東大
ベスト1の冠なし

 東大はキャリア官僚育成機関としての役割を担う一方で、多くの民間企業に経営幹部となる人材を送り込み政官財での東大ネットワークを形成し、日本の政治、経済を動かしてきた。日本の経済、産業に大きな影響力を持つ商社や銀行には東大出身のトップが多く、東大閥が目立つ。

 しかし、個々のビジネスマンに評価を委ねると、その地位は決して盤石ではない。

 本誌編集部では、ビジネスマン1854人に大学に対する評価についてアンケートを実施した。東大は、使える人材が増えた大学で11位。使えない人材が増えた大学で不名誉な1位となった。

 東大に対する期待値の高さが厳しい評価を導きやすい点はあるが、ランキングを見ると、京都大学、一橋大学、早稲田大学、慶應義塾大学らトップ大学の結果と比べても分が悪い。使える人材の増減の他に、総じて使える人材が多い大学、使えない人材が多い大学をそれぞれ評価したところ、使える人材の東大の得点はこれら4大学に続く5位にとどまった。