大川小検証委の委員や事務局が
有識者会議の委員に

「国の会議として、行政に対してこれだけ批判的な立場の方々が揃う会議はあまりないのではないか」

 5月、有識者会議の初会合で、文科省の担当課である大路正浩学校健康教育課長は、現状改善に向けた意気込みをそうアピールした。

 11人の委員には、2012年の調布市立小で起きた給食での食物アレルギー死亡事故の遺族である園部まり子氏や、2001年の大阪教育大付属池田小事件の遺族である酒井智恵氏も選ばれ、学校側の事後対応に苦しんだ遺族や、遺族に寄り添い続けて深刻な対立を乗り越えてきた教育関係者や研究者らが参加している。

 これまでの3回の会議を傍聴してみて、こうした当事者性の強い委員の多くが、学校事件事故・災害における事後対応には改善が必要だと強く認識している様子は伝わってくる。

  一方、委員の中に、最終的に「検証は不十分」とされた大川小の検証委関係者が複数選ばれていることが気にかかる。検証委員を務めた美谷島邦子氏(日航機墜落事故の遺族で、8.12連絡会事務局長)や、同検証委事務局を務めた首藤由紀氏(株式会社社会安全研究所所長)がいる。

 こうした顔ぶれを見ると、この有識者会議で、国はどこまで本気で大川小の事案から「教訓」を得ようとしているのか、首をかしげたくなる。

「全国の全ての遺族にヒアリングを行いたい」
山本政務官が国会で明言

 問題が多いとされる事後対応の実態を探り、適切な対応指針を作る目的で設置された有識者会議は、きっかけとなった大川小の検証をどのように扱っていくことになるのだろうか。

 10月29日の参議院東日本大震災復興特別委員会では、和田政宗議員(みんなの党)と山本ともひろ文部科学大臣政務官との間で、このようなやり取りがあった。