運営する株式会社レレレの山本大策さんによると「売れるチケットを発行している方に共通するのは、ユニークな知識をわかりやすいタイトルで表現していることです。良いレビューが短期間に多数掲載されると、人気も高まりやすいです」

 確かに人気のサービスは、仕事にまつわる情報提供が多い。しかし、「Time Ticketで扱うサービスは必ずしもビジネスに繋がる必要はない」というのが、開発にも携わった山本さんの考えだ。

「個人がスキルを売るマーケットプレイスはありますが、その敷居がまだ高いと感じたんです」。レレレは以前、コーヒーミーティングというマッチングサイトを立ち上げた。無料で人と人をつなぐサービスを通して、普段会えない人と直接会って話すことは、リピーターを数多く生み出す。そこに面白さを感じたと言う。

 Time Ticketでは、既存のマーケットプレイスでは自分の時間を売りたいと思わなかった人へのアプローチに重点を置いている。単にお金が目的なのではなく、スキルや経験を分かち合いたい人に活用してもらいたいという。そのため、サービスの利用自体は無料だが、売上の10%~全額を寄付できる仕組みにしている。

「ランチをご一緒します」「新しい事業を生み出しましょう」「あなたの良いところを一緒に探します」。実際、人気のチケット発行者に聞くと、仕事への誘導よりも、異分野の人との出会いを楽しんでいるように感じた。

 今後は、買い手が時間をリクエストしたり、オンラインで会話をできたりといった機能の実装も構想中だ。スカイプ語学やカウンセリングなど、オンライン産業が花盛りの昨今だが、実際に会うとコミュニケーションの濃さはやはり違う。対面でじっくり話すことで得る親密さ。このあたりが今後のWEB産業の課題かもしれない。

(吉田由紀子/5時から作家塾(R)