10時から横浜でプレゼン、16時から板橋本町で商談――。そんなスケジュールの日ってないだろうか? 昼過ぎには目的地まで移動できそうだが、それから2~3時間は手持ちぶさた。とは言え、いったん会社や自宅に戻っていては、往復で時間が潰れてしまう。
そんなとき、出先で仕事ができれば「スキマ時間」を有効に生かせる。必要なのは、ノートパソコンを臨戦態勢で持ち歩くフットワークと、作業のはかどるスポットを見つけるノウハウ。通信環境はすでに整っているのだ。
「でもそれって、フリーランスのクリエイターがするものでしょう?」というイメージがあるのは事実。だけど会社員だって意識を変えれば、意外に柔軟な仕事環境を手に入れることができたりもする。“遊牧民”のように固定された拠点に縛られないノマドワーキングには、ワークライフバランスを大きく変える可能性があるのだ。
しかし、現実にExcelやPowerPointを外で扱うとなると、まず立ちはだかるのは電源の問題だ。普通の喫茶店にコンセントは期待できないし、モバイル特化型の高性能パソコンでもない限り、バッテリー駆動での長時間の作業はそもそも無理な相談だ。
それゆえ、電源が確保できて長時間気兼ねなく作業できる場所を手際よく見つけるとことが、ノマドワーキングに踏み出すために必要な第一歩だ。
そんなの、ネットカフェに行けば済む話……ではないから難しい。店内に持ち込みパソコン用のコンセントがなかったり、ワイヤレスでのブロードバンド環境がなかったりと、仕事との相性が悪い店が大半だからだ。誰が触るかわからない個室のパソコンで大切なデータを扱うことにはリスクもあるし、店の雰囲気もだらけ気分を誘うことが多く、モチベーション維持が難しい。
ならばどうする? 電源を使える喫茶店をすぐに探せるようにしておくのも、1つの手だ。電源スポット情報共有サイト「モバイラーズオアシス」や、Googleマップの「電源が使える喫茶店 東京」などをブックマークしておけば、いざというときの羅針盤にすることができる。
しかし、喫茶店に気兼ねなく居られるのはせいぜい2時間。より長い時間集中して作業したいなら、ノマドカフェがお勧めだ。これはネットカフェの仕事向け進化版とも言うべきもので、時間を区切った定額制でドリンク飲み放題であることが(さらに24時間営業のことも)多い。