写真はAcerの「21.5型ワイドモニター」。1920×1080ドットのハイビジョン対応モデルが、2万円台前半と格安で購入できる。 |
100年に一度の不況期にも、1%くらいは良いことがある。それは、モノが安く買えることだ。特に値下がりしているのが大画面テレビである。
なかには、これだけの不況に陥る前に、僕が予想していた価格をあっけなく突破して下落し続けている製品もある。今や、「37V型テレビが12万円台」という価格が当たり前になっているから、恐ろしい。
これは、いわゆる“現金問屋”的なスポットの安売り価格ではない。大手家電量販店の店頭で、普通に見られる価格なのだ。
不況で店頭価格が安くなると、売れない販売店が値下げしていると思いがちだが、それは一面でしかない。確かに、売れなければ店頭で値引きするケースは多いが、そんなことを長期的にしていたら店はつぶれてしまう。
この不況で値下がりしている商品は、製造段階のパーツから価格が下がっているのだ。つまり、川上から川下に至るまでずっと安いのだ。
特に液晶は、パネル自体の価格が大幅に下落している。それが液晶テレビの低価格化だけでなく、ノートPCの暴落にもつながっている。
ご存じない方も多いだろうが、最近目立つのが、「PC用の液晶モニターの暴落」だ。僕は、“1万円研究所”というWebの連載を持っており、1万円で買える商品を常にチェックして来た。
連載を開始した2年程前には、17型ワイドのモニターがまだ1万円台後半だったため、「これでは採り上げられないな」と思った。ところが先日、19型ワイドモニターがついに1万円を切って驚愕した!
もちろん、これは希有な例だが、大手量販店でも19型ワイドが1万円台半ばから買える状況になっている。
さらに驚くのが、21.5型ワイドの“フルハイビジョン液晶”が2万円台前半で買えることだ。フルハイビジョン液晶というのは、1920×1080ドットの解像度を持つ高級モデルだ。
かけ算をしてみるとわかるのだが、一般的なA4ノートの1200×800ドットの液晶に比べて、2倍の編集領域で作業ができる。少し乱暴だが、たとえばファイルやフォルダーを一覧表示する際に、並ぶアイコンの数が2倍になるということだ。