「今までは文献データを計量してきたわけですが、『オルトメトリクス』という違う方向で、インターネットを使った活動のうち捕捉できるようになったものを分析しているわけです。研究者が学術書を電子データで読んで『しおり』を入れたりリンクを張ったりする活動を見て、新しい研究を評価するという研究も出てきていますね」(調氏)

 ここ1~2年で定着した感のある「ビッグデータ」研究そのものでもある。

 では、根本的な問題として、「評価する」とはどういうことなのだろうか? 筆者がレポートを続けているもう一つのテーマ・生活保護とも、大いに関係がありそうだ。生活保護利用者は多すぎるのか、それとも少なすぎるのか? 生活保護費は過大なのか、それとも過少なのか? 目の前に迫っている問題でいえば、住宅扶助・冬季加算は財務省や厚労省が主張するとおり高すぎるのか? それとも、生活保護利用者たちや支援団体が主張するとおり低すぎるのか? 財務省や厚労省の判断は、妥当なのか、そうではないのか?

 次年度予算にも盛り込まれかねない住宅扶助・冬季加算の見直しを気にしつつ、もちろん「世界大学ランキング」も気にしつつ、「大学評価の内容とは何だろう?」という根本に迫ろう。

評価のための評価指標とは?
意味のある比較や序列づけの方法

 まず、評価のために作られる評価指標には、どういう意味があるのだろうか?

「指標を作ることによってできることが、いくつかあります。たとえば、異なるものを比較することができるようになります。一例をあげれば、『リンゴとミカンを比較する』は、『価格』『重量』『カロリー』といった指標を持ってくれば可能になります」(調氏)

 では、評価指標によるランキングは、どうだろうか?

「『リンゴとミカンとキウイフルーツのランキング』ということですね。重量とか、カロリーとか、何らかの指標を持ってくれば、もちろん序列づけができます。でも、何のために序列をつけるのでしょうか? 『減量』などの目標があれば、意味は生まれますけれども」(調氏)

 しかし筆者は、序列づけされ、「ランキング」の形で並んでいるものを見ると、どうしても脊椎反射のように「上か下か」が気になってしまう。