これ1本だけだと、円高に振れたときの為替リスクがやや大きすぎるきらいはあるが、円高の場合には日本株の株価も下落することを思うと、「これ1本だけでリスク資産への投資を間に合わせてもいいか」とも思いたくなる商品だ。筆者は仕事上の自主規制として、自己資金では株式や投資信託に投資していないが、自分の資金でもしも1本だけ投信に投資するとしたら、この商品を選ぶだろう。

 第3位は、「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」だった。このファンドも、例年ランクインしている。セゾン投信は独立系の投資信託運用会社で、販売会社を通さずに、投信会社が投資家に直接ファンドを販売する「直販」と呼ばれる方式で、自社商品を売っている。

 直販方式でファンドを売る独立系投信会社の商品は、4位「結い2101」(鎌倉投信)、6位「ひふみ投信」(レオス・キャピタルワークス)の3本が、ベストテンにランクインしている。

 独立系の投信会社は、たとえば販売会社の営業方針で多額のファンド資産が急に解約されて、運用に悪影響が出るようなリスクが小さいし、金融機関などの親会社から経営・運用への口出しを受けるリスクが小さい。

上位のファンドは情報の発信や
サービスに熱心な特徴を持つ

 また、ランクインした3社はいずれも、セミナーの開催など顧客に対する情報の発信やサービスに熱心な特徴を持つ。各社が「ファン」と呼んでいいような、熱心で忠誠度の高い顧客を持っている。

 各社への投票には、「独立系の投信会社にもっと頑張ってほしい」と思う応援票が含まれていることも確かだろう。3社はインデックスファンドの廉価大量販売とは少々「ビジネスモデル」が異なると言っていいだろう(「ユニクロ」と「宗教」のような違いだ)。経営基盤的には、スタートが早かったセゾン投信が一歩リードしており、運用資産がほぼ1000億円に達したと聞く(フローのベースで黒字になるのではないか)。

 独立系投信の商品は、今回のベストテンの他の商品と比較すると、やや信託報酬が高い傾向があるが、それでも販売手数料が3.24%、信託報酬が1.62%といった手数料水準の通常のリテール向けの投資信託と比較すると、ずっと良心的な価格設定だ。