労働の評価軸は
どうあるべきか?

 最後に、「長時間労働の状況を改善する(改善していく)ためにはどのようなことが必要と考えますか」という問いに対する自由回答を見てみよう。

「働きたい人にとっては長時間労働でもよいと思いますが、長時間労働は、企業の資金の問題で、政府の税金や社会保険料などの負担が大きいためであり、政府の緩和策が必要だと思います」

「必要な残業をしている人と、生活のため残業をしている人など様々なので、一人一人仕事の仕方を管理職が把握して仕事の割り振りをした方がいいと思う」

 労働時間と残業代を天秤にかけ、残業代を取るという人もいるもの。残業代を稼がなくてもすむように基本給を上げるべきだという意見もあった。

「日本人が勤勉なのはいいことだが、きちんと休むことが効率が上がることにもつながるため、海外のように長期休暇などを取らせることでメリハリのある仕事ができるよう仕組みを国で作る必要がある」

「会社員はこうあるべき、という思想が多くの部分で拘束力を発揮している。拡大解釈でみなし残業、致し方なし、サービス残業、休日出勤あたりまえ、代わりはいくらでもいる、という傲慢な発想に結びついている。あと10年は続くと思う。団塊世代が引退してく頃には様変わりするかと思う」

 長時間働くことを美徳とする考え方を変えるべきだという意見は複数見られた。時間ではなく労働の質で評価されるべきだが、その評価軸が定まっていない企業も多いのかもしれない。

「雇用人数を増やし、ワークシェアすることが必要だと思う」

 この意見も多く見られた。これまで取材した中には、ワーキングマザーが4時間や5時間勤務などの時短勤務を選択できる会社や、短時間勤務の管理職を増やす取り組みを検討している会社もあった。今後は正社員という枠の中でも多様な働き方が認められていけば、長時間労働に頼る極端な働き方は減るかもしれない。

(プレスラボ 小川たまか)

※データの一部誤りがありました。お詫びして修正いたします。現在公開しているのは修正済のものです。