課税の誤り、それも過大徴収という重大ミスに市は大慌てとなり、市内全域を緊急調査することになった。その結果、123件もの過大徴収が判明したというのが事の次第である。偶然が重なって長年見過ごされてきた重大ミスが判明したのであって、それまでは誰1人として気付かずにいたのである。なんとも恐ろしいことではないか。

 余分に税金を取られていた住民たちが怒り心頭となるのも、当然だ。「人間はミスを犯すものだ」と寛恕することは難しい。行政への信頼を大きく損なう、前代未聞の大失態と言える。

 つくばみらい市は過大徴収していた140人に対し、市長の謝罪文を郵送したほか、担当職員が個別訪問して謝罪と説明を行っている。また、取りすぎた税金の還付の作業も進めている。還付総額は、2004年度からの11年分の過大徴収額約6493万円に還付加算金(利息分)約1199万円が加わり、約7692万円になるという。

証拠がない限り還付対象にできない?
ゾロゾロ出てくる課題徴収の深い闇

 だが、被害にあった住民にとってはどうにも納得しにくいものとなっていた。過大徴収は徴税データが保存されている2004年の前から発生していたが、それ以前については納付書などの証拠がない限り、還付対象にできないとされたからだ。全くあずかり知らぬうちに税金を余分に取られていた住民にとって、踏んだり蹴ったりの話となっている。

 被害に遭わなかった一般住民にとっても、納得しにくい点がある。過大徴収により市が支払うことになった還付加算金である。これは、市がきちんと課税事務を行っていたら、発生しなかったはずの支出である。それを住民の税金で賄うのは、いささか筋が違うのではないかという思いである。

 さらにもう1点、どうしても拭えぬ疑念が生れてしまう。それは、果たして固定資産税などの過大徴収ミスはつくばみらい市だけなのだろうかというものだ。

 それで調べてみたところ、同じように固定資産税などを過大徴収していた事例がゾロゾロと出てきた。いずれもつくばみらい市のような宅地開発が続く、都心近郊のベットタウンの自治体である。埼玉県新座市や加須市、兵庫県加古川市や大阪府四条畷市などだ。行政も間違いを犯すものだと認識し、課税ミスされていないか、ご自分で確認してみた方が良いかもしれない。