今回は、『二十四節気に合わせ心と体を美しく整える』の内容から秋の六節気の具体的な養生法を紹介します。秋は実りの時、果物がたわわに実り、今までの成熟が形になって現れます。方向は西、色は白、宝石がこの季節を象徴します。ねぎ、生姜、白い大根、レンコンや秋の銀杏、梨、柿などを食し、便通が整うよう発酵食品も摂りましょう。
立秋(りっしゅう)
新暦で8月7日~8月22日頃
「立秋」には、太陽の黄経が135度となり、このころから本格的な酷暑の時期となります。8月15日は月遅れ盆、終戦記念日です。先祖の霊を送る灯火を川に流す灯籠流しには戦火に散った人々への祈りが込められています。
立秋といっても、夏真っ盛り。気候帯の変化により、日本の夏は亜熱帯の様相になってきました。突如の局地的豪雨と毎夜続く熱帯夜。室内は冷房が強いので時に外出して、真からの冷えを取り除くとよいでしょう。外で夏らしく汗をかいてください。夏に代謝をよくしておかないと、咲き開かない花のように秋に実りがありません。
夏は胃腸に関係が深く、食べ物には注意が必要です。さっぱりした麺類や、口当たりのよいジュースなどは糖分が高く、カロリーは取れるので満腹感はありますが、栄養バランスに欠けます。夏バテ予防に肉ばかり食べるのも大腸によくありません。野菜の繊維や味噌、醤油、ヨーグルトなどの発酵食品もしっかり食べて、便通に注意しましょう。
桃は、心も体も元気になります。空咳や無痰を治し、虚弱体質を改善します。滋養強壮、消化を促し、潤すけれど、多汗も治します。高血圧にもよいと言われています。冷え症で潤いを出したい人には特におすすめです。