そのため、4月1日付で事業部を「エアコンカンパニー」に昇格させ、意思決定の権限を拡大。家庭向けから、伸びしろのある業務用の大型空調に、大きく軸足をシフトする方針だ。

 カンパニーのトップには、津賀社長と同期で同事業部長だった吉田守常務取締役が就いたが、カンパニー長として収益改善を徹底させるため、6月の株主総会後は取締役から外す人事を断行し、社内で驚きの声が広がった。

課題事業への戦略投資

 パナソニックは、再成長に向けて、18年度までに企業の買収などの戦略投資に、約1兆円を費やす方針。連結売上高10兆円への「非連続な成長」(津賀社長)に向けて、攻めの姿勢を鮮明に打ち出した格好だ。

 説明会の翌日には、株価が一時年初来高値を更新し、足元では昨年12月初旬に付けた終値の水準まで回復してきた。

 今後、戦略投資先を注力する車載や住宅だけでなく、課題事業にも効果的に振り向け、新たな成長ドライバーとして転換できれば、金融危機前の株価2000円台の回復も見えてくるかもしれない。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 中村正毅)