検査では、地場の中核産業や取引先企業をどのように育てていくつもりなのかという地銀の方針を確認。地元経済の環境や融資残高の推移などのデータ分析に基づいた営業戦略が練られ、実行されているのか、10年先も生き残っていけるのかといった議題について、時に激論も交わされたもようだ。

 ある対象行では、約3分の1もの支店長たちが金融庁に呼ばれ、各支店での営業手法などについてのヒアリングも行われたという。「うちも含めて、いまだに融資のボリュームばかりを求めて、ろくな営業戦略を持たない地銀は多い。新検査に入られたら、お茶を濁すことは不可能」(第二地銀幹部)と、地銀界は戦々恐々としている。

「金融庁も納得する、10年先も生き残れる未来の“絵”が描けなければ、再編の道を選ぶしかなくなる」(同)。新検査の対象行が本格的に広がる7月以降の次期事務年度は、地銀再編の正念場。さらに“次”の再編案件が出るのも時間の問題だ。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 鈴木崇久)