「ファックスにマナーなんてあるの?」
と思う人もいるかもしれない。
ファックスといえども、ビジネスでつかうツールである以上、お互いに気持ちのいいつかい方が必要だし、暗黙のうちにつくられている約束ごともある。
第1回でもコミュニケーションツールの選び方ということで多少ふれているが、ここでも、5つのポイントについてファックスのつかい方を再点検してみよう。
【Point1】送信票はつけるのが原則!
ファックスを送るときは、「送信票」をつけるのが原則になっている。
送信票は、あとに続く文書の表紙としてつける場合もあれば、送信票に書かれた内容自体が本題であることもある。どちらにしても、ファックスの送受信で最低限必要な情報を、冒頭に示す役割をもっている。
“ファックスが先方のオフィスで迷子にならず確実に相手に届くように”“送った枚数が確認できるように”“相手が返事をするときに返信先がすぐわかるように”といった配慮から、送信票に盛り込む内容は決まっており、会社ごとや部署ごとに用紙がつくられているはずだ。
後半でファックス送信票のサンプルをいくつか紹介しておく。ぜひ参考にしてほしい。
【Point2】「送りっぱなし」にしていないか?
「これからファックスをお送りします」
「ファックスは届きましたでしょうか」
とファックスの前か後に電話を入れるのがもっともていねいだが、最近は事前連絡なしで送りっぱなしもふえている。
ファックス機の性能も高くなりトラブルも少なくなっているので、すでにファックスで何度もやりとりして、相手が確実に受け取っていることがわかり、相手も確認の必要性を感じていないようなら、電話を完全に省略してもかまわないだろう。特に急がない用件で、相手を呼び立てたくないという場合にも、あえて「送りっぱなし」にすることがある。