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デジタルビジネスの勝ち方

CIOは社内プレゼンス低下の危機に直面している

ガートナー ジャパン
【第6回】 2015年6月1日
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海外のCIOが日本と違うのは
アグレッシブなアピール力

 海外のCIOはITの専門家が多いからといって、日本企業が劣っているかといえば、まったくそうではない。コマツや、セブン-イレブン・ジャパンなど、突出したIT活用法を見出している企業は日本にもある。

 米国のCIOが日本のCIOと違うとすれば、巷間伝わるように在任期間が比較的短く、転職などキャリアパスの流動性が高い点である。

 それがゆえに、彼らは自分の市場価値を高めるため、ビジネスに直結する成果に積極的にコミットする。CEOに対してITの可能性をよりアグレッシブにアピールするのもその1つだ。たとえば、CIOが「デジタルテクノロジー・ショーケース」というイベントを仕掛けるケースも、よく見聞きする。これは、テクノロジーを紹介するためのデモを行う、品評会のようなイベントだ。

 また、プログラマーなどエンジニアを集めて集中的にアイデアを議論したり形にし、できたものを発表する「ハックデイ」というイベントを開催する企業もある。

 こうしたイベントをCEOが提案をして開催している会社もあるが、多くのCEOはITには無理解なものだ。日本のCIOも、あえて「あざとい」くらいに自ら声を上げていくことも必要だろう。

 繰り返しになるが、今の予算と人員数では、既存システムの安定運用が精一杯と考える日本のCIOは多い。まずは既存システムを完璧に運用することが必要であるのは言うまでもない。そうして社内の信頼を勝ち得つつ、デジタルビジネスへの移行を見据えた「二刀流」の準備も並行して進めてほしい。「急がば回れ」がここでも活きる格言である。

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ビッグデータやセキュリティ問題、IoT(モノのインターネット)など、デジタルビジネス時代のITトレンドについて、ガートナーの第一線で活躍するアナリスト、コンサルタントが解説をする。

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