物事の表層に惑わされずに、本質を理解する

西條 たぶん白木さんの会社が大きくなると、かつては100の児童労働をなくすことができたとしたら、1万、10万の児童労働をなくせるようになる。そういうのが見えたときに、たとえ離れていった人がいたとしても理解してくれるのではないでしょうか。

白木 そうですね、その通りだと思います。

西條 志のある人は、表層ではなく、本質を見定めて理解するようにすることが大切と思っています。

 原発、利権を受けている人のほうが絶対数では少ないのに、「お金を絶対守る」という既得権益で一致団結してますから選挙をすれば勝ってしまう。既得権益の人たちは、追い求める指標が「お金」の保守で一致していますから、その点で一致団結しやすいんです。

 他方、反原発の人たちは、ちょっとした思想の違いで、仲間内でいがみ合ってしまう。人間は関心が高ければ高いほど微細なやり方の差に違和感を持って袂を分かってしまったりするんです。ボランティア同士でも、頑張っている人同士で、ちょっと立場が違うからって、言い争いになったりするのは関心が高いからなんです。

 しかし、本質を理解すれば、社会的事業の規模を拡大することは、人を助けることと何も矛盾しないということもわかるようになるはずです。

石坂 リーダーは「結果」を出し続けることが一番の説得力かもしれませんね。