ソリューション・マーケティング
という発想

 新規顧客の獲得や既存顧客の購買頻度・来店頻度を向上させる、そのための飽きさせない工夫の1つが、時間軸「スピード」を意識した新商品の投入です。

 日本車は4~6年で、パソコンは長くても半年程度で、モデルチェンジします。消費者の欲求を満たさなければ、顧客になってもらえないので、会社はドンドン新商品を投入してきます。

 ただ、新商品を単に作れば良いわけではありません。売れなければ「罪庫(ざいこ)」=不良資産になり、これはキャッシュ・フローにも悪影響を及ぼします。

 それゆえ、明確なストーリーで新商品を創る必要性があるわけです。

 たとえば、生活をより豊かに・楽しく・快適に、こうした視点を持った顧客目線のマーケティングが必要なのです。

 中でも、潜在需要を掘り起こすことは、とても大事です。

 マーケットのあちこちにある不平・不満、不足・不便を解消する商品やサービスを提供するという視点を持たなければ、売れません。

 これが、東北楽天ゴールデンイーグルスのスポンサーでもある、アイリスオーヤマ会長の大山健太郎氏が指摘する「ソリューション・マーケティング」という思考回路です。