8月1日、ついに選考が公に開始され、経団連加入の各社が一斉に選考を進めています。もちろん8月までにグループディスカッションや推薦の面接を既に終えており、最終面接を1日から行っている企業も多くありますが。実際、学生に話を聞いてみると、有名企業でも8月1日に最終選考が行われ、その場で内々定を言い渡された方も多いようです。
内々定を得て、より生き生きと就職活動を進める学生もいれば、本命企業の内々定を取得した時点で、他の内々定企業や志望企業に辞退の連絡をしたという学生もいます。中小企業をはじめとした、既に内々定出しをしている企業は、新卒社員の確保に予断を許さない状況になってきていると言えるでしょう。
そんななか、8月6日に文部科学省が発表した学校基本調査(速報)によると、今春に大学を卒業した学生の就職率は、リーマンショック前の2008年(69.9%)を上回り、72.6%になったそうです。
しかしながら、進学も就職もしなかった人数は約5万8000人となっており、さらにそのうち進学も就職も準備していない、俗に言う「ニート」とみられる人数は、約2万4000人も存在します。前年度よりもその数が減少しているとはいえ、やはり内定を取れない学生や応募者がいることも事実です。
そこで今回は、これほど就職市場が活況の今でも内定が取れない人には何が足りないのか、その要因の1つをお伝えしていきたいと思います。
「もしブラックだったらどうしよう…」
マイナスの想像で就活さえできない若者
前述したデータによると、約2万4000人が就職活動の準備さえできていないということでした。もちろんそうなった背景や事情は、人の数だけ存在すると思いますが、ここには共通して「想像力の欠如」が要因としてあるように感じています。つまり働くこと、今後の人生に対してのポジティブな想像力です。働くことに前向きな動機付けがないからこそ、就職をする準備ができてないのではない人が多いように思います。
多くの学生にとって、就職活動を始めるきっかけは、大学でのガイダンスや就活サイトではないでしょうか。もしくは、それらに参加している友人の行動がきっかけという場合もあると思います。サークルや部活動に参加している場合、先輩が就職活動に駆け回っている姿を目の当たりにして、自分自身の進路や就職活動について考えるきっかけになる場合もあるでしょう。