2期連続マイナスとなれば
消費増税再延期のリスクも

 基本的には、景気は一進一退を繰り返す見込みで、財政・金融政策による特段の政策対応もない見込みだ。今回の15年4〜6月期マイナス成長も、政府・日銀とも「一時的な落ち込み」と判断しているとみられる。

 ただ、15年7〜9月期の輸出下振れが大きくなると、消費ジグザグの影響で、マイナス成長が2期のみならず3期続くリスクが出てくる。景気後退と認識される、あるいはそう認定される可能性が高まってこよう。その場合どこが「山」となるかが問題で、消費増税前が「山」となると、「増税が主因で景気が後退局面に入った」との解釈に繋がり得る。実際には今年景気悪化が続くとすれば輸出が主因となろうが、世間では消費増税悪玉論が広がりやすいだろう。

 2期連続マイナス成長となれば、何らかの政策対応を迫られやすいだろうが、そのオプションの一つとして、消費増税再延期のリスクには注意した方が良いだろう。来年夏に参院選を控えているというタイミングも問題だ。足元の法人税を中心とした税収上振れも、消費増税再延期でも財政健全化が可能との楽観的議論に繋がりやすい。

 昨年11月に消費増税延期を決断した際は、金利があまり反応しなかったが、だからと言って再度延期しても金利が反応しないとは限らない。昨年11月は、日銀がサプライズで追加緩和を実施した直後で、市場では日銀政策による強力なイールドカーブ押し潰し効果が強く意識されていた。だが現局面では、量的政策の限界が懸念されており、単純な追加緩和は最早ないとの見方が広がっているとみられる。昨年と比べれば、財政テーマが市場で材料視されやすいだろう。

 景気条項が撤廃されたにもかかわらず再度増税が延期されれば、もはや消費増税はできないとの懸念が広がり、金利急騰に繋がるリスクがあろう。