相手の答えを拾って
自分の話をしてはいけない

 逆に面接官の答えに触発されて候補者自身にスイッチが入り、必要以上に打ち返してしまう人もいます。

「そんな歴史が背景にあるとは、本当に素晴らしい事業方針ですね。実は私も二つ前の会社でこんな経験をしたことがありまして、そのときの状況は――」

 こんな風に延々と自分の話を始めてしまうのです。もちろん共感のコメントとしてそうした話をすること自体に問題ないのですが、あまりに長すぎると「この人、スイッチが入っちゃったな」と面接官は内心、苦笑することになります。

 こうしたやり取りが致命傷になって面接を落とされることはありませんが、この局面は面接のなかの「面接官へ候補者が質問する場」であって、自分のエピソードを面接官に聞いてもらう場ではありません。設定された場の目的を常に意識して、その場に応じた伝え方を工夫したほうがよいでしょう。

 相手の答えを拾って自分の話を始めるのは、おしゃべり好きのおじさんやおばさんがよくやることで、あまりよい印象は持たれません。中には候補者の熱い語りに乗っかって一緒に盛り上がる面接官もいますが、多くの場合は「この人はスイッチが入るとこんな風になるのだな」と冷ややかに見ています。