3月期決算発表シーズンで、注目すべき戦略を取り上げてみよう。
決算発表で重要な情報は主に2つ。1つ目が2009年度(10年3月期)について会社側が事前に計画していた業績を達成できたかどうかだ。ここでは、達成できた場合を「上ブレ」、できなかった場合を「下ブレ」とする。当然のことながら、上ブレのほうがプラス評価だ。
2つ目は10年度(11年3月期)の会社側の計画が、事前のアナリスト予想の平均よりも高いか低いかである。ここでは高いケースを「強気」、低い場合は「保守的」とする。会社側の予想が強気であるほうがプラス評価だ。
ここで「上ブレ・強気」「上ブレ・保守的」「下ブレ・強気」「下ブレ・保守的」の4つに分類し、09年3月期の決算発表の前後の株価推移を観察してみよう。
図1は発表前(決算発表前日を基準とした5日間)と、図2は発表後(決算発表日を基準とした10日間)である。市場全体の変動を除くため、共に、東証1部全銘柄の平均的な変動を除いてある。