日本市場での販売戦略について語るジャガー・ランドローバー・ジャパン代表取締役、マグナス・ハンソン氏

 こうしたなか、日本市場を強化しているのがジャガー・ランドローバーだ。それぞれブランドがフォード傘下のPAG(プレミアム・オートモーティブ・グループ)に属していたが、2008年にインドのタタ・モータース社によって買収されて組織再編された。買収直後はそれまでのモデルを維持しながら、新たなブランド戦略を練ってきた。

 ジャガー・ランドローバー・ジャパンの代表取締役、マグナス・ハンソン氏は「ブランド戦略では、レンジローバーとジャガーの立ち位置は全く逆だ。レンジローバーはあくまでもニッチマーケット向け。一方のジャガーはより広い層に対するアピールをしていく」と話す。

東京モーターショーで日本初登場の「F-PACE」

 近年ジャガーは、スポーツカー・Fタイプの再生を皮切りに、最近ではアルミシャーシにより軽量化したセダンのXEを導入。今回は先に開催された独フランクフルトショーで世界初公開されたクロスオーバーSUV「F-PACE」が日本初登場となった。

「メルセデス、アウディ等のドイツ系の競合に対して、英国文化のヘリテージを基盤としたモダンで斬新なデザインと技術を強く打ち出す。そのなかでディーラーでのお客様への対応がキーポイントとなる」(ハンソン社長)

潮流は「3+1」
クルマはこれから一体どうなるのか?

 前述のガイドツアーで、東館と西館の間を移動する約10分間。筆者は自動車産業のトレンド「3+1」について説明した。

 先進国から新興国への市場が移る「パラダイムシフト」、ハイブリッド車(HEV)→プラグインハイブリッド車(PEHV)→電気自動車(EV)→燃料電池車(FCV)へと動力源が電動化する「エレクトリフィケーション」、そしてテレコミュニケーション(情報通信)とインフォマティクス(情報工学)が融合する「テレマティクス」、これらがトレンドの3本柱だ。

 そして「+1」とは、「所有から利用」だ。3本柱に支えられて、この「+1」は一般消費者と自動車メーカー、さらにIT産業が「平準的にクルマと接する領域」として今後、さらに進化を遂げる。

 クルマを取り巻く産業環境は、今後5年以内に急激に変化する。

 東京モーターショーを連日、隅々まで歩きながら、筆者はそう実感した。