独自技術で米巨大企業を凌駕
世界に名を馳せる地方企業

 ライバルは米国の巨大企業ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)──。手術の縫合用の「アイレス縫合針」や、目の角膜を切る眼科ナイフなどの製造を手掛けるマニー(栃木県宇都宮市)のことだ。

 あおぞら銀行から06年に同社に転じた高井壽秀社長は、「ニッチ市場で消耗品を作り続けることが、中小企業が生き残る道だ」と強調する。

 ステンレスの超微細な加工技術が同社の強みだ。そのため、技術を生かせる医療向けの特定の商品だけに経営資源を集中。さらに、継続的な購入が見込める消耗品の供給で安定的に利益を生む戦略だ。

 そして品質は、常に世界一を目指す。半年に1度「世界一か否か会議」を社内で開催し、同業他社と自社の製品を徹底的に比較。他社が上回っている点があれば、改善によってその半年後に世界一になることを目指す。

 こうした努力の結果、手術の部位などにより1万種類にも達するアイレス縫合針を全種類製造できるのは今、世界でJNJと同社だけだ。世界シェアはJNJ70%に対して同社は10%だが、全ての完成品を目視検査するなど品質管理にも注力した結果、医師の間で評判を呼び、単価はJNJを2~3割上回るというからすごい。眼科ナイフの世界シェアは30%だ。