社長の強みと、会社の強みは異なる

貧す人】は、会社方針の中に、創造戦略、効率戦略、顧客戦略という言葉をすべて取り入れる。

 しかし、この3つの戦略は、それぞれまったく異なる資質を持つので、すべてを同居させられるのは創業者だけ。社長以下の社員は、利害関係がひどくぶつかり合うので、会社は必ず硬直化する。

 しかも、どれかの戦略に特化したライバル会社が現れると、必ず顧客を奪われる。

 だから、【稼ぐ人】は、戦略をひとつに絞る。
3つの戦略のうち、自社はどれに秀でているのか?」と自社の優位性を見極め、そこにフォーカスする。

 社長に創造性があるからといって、会社全体が創意に満ちているかといえば、それは違うのだ。

 会社は顧客対応にすぐれていたり、効率化が得意だったりする。
 社長の強みと、会社の強みは異なることを理解することから、会社は強くなり始める

<著者プロフィール>
神田昌典(Masanori Kanda)
経営コンサルタント・作家。株式会社ALMACREATIONS代表取締役。日本最大級の
読書会「リード・フォー・アクション」主宰。上智大学外国語学部卒。ニューヨーク大学経済学修士、ペンシルバニア大学ウォートンスクール経営学修士。コンサルティング業界を革新した顧客獲得実践会を創設(現在「次世代ビジネス実践会」)。のべ2万人の経営者・起業家を指導する最大規模の経営者組織に発展。わかりやすい切り口、語りかける文体で、従来のビジネス書の読者層を拡大。「ビフォー神田昌典」「アフター神田昌典」と言われることも。『GQ JAPAN』(2007年11月号)では、「日本のトップマーケター」に選出。2012年、アマゾン年間ビジネス書売上ランキング第1位。著書に、『あなたの会社が90日で儲かる!』『非常識な成功法則【新装版】』『口コミ伝染病』『60分間・企業ダントツ化プロジェクト』『全脳思考』『ストーリー思考』『成功者の告白』『2022――これから10年、活躍できる人の条件』『不変のマーケティング』『禁断のセールスコピーライティング』、監訳書に、『ザ・コピーライティング』『伝説のコピーライティング実践バイブル』『ザ・マーケティング【基本篇】』『ザ・マーケティング【実践篇】』などベスト&ロングセラー多数。