フェイスブックが
新しいハードを作る

レジーナ・ドゥーガン氏 Photo by 16Mcannettes, CC BY-SA 4.0

 フェイスブックが、元DARPA(国防高等研究計画局)のディレクターで、これまでグーグルの先端テクノロジー部門ATAPを率いていたレジーナ・ドゥーガン氏を引き抜いたという。ドゥーガン氏は、フェイスブックに新設される「ビルディング8」という部門のトップに就く。

 ビルディング8というのは研究開発部門で、主にハードウェア製品の開発を行うようだ。フェイスブックは、2014年にVR(バーチャル・リアリティー)用ギア開発のオキュラス・リフトを買収したほか、先頃は独自に開発した360度ステレオビデオカメラも発表した。後者は設計仕様を公開するなど、ちょっとグーグルが行ってきたようなハードウェアへのスタンスを垣間見せている。

 同社ではこれまでもソフトウェア面での人工知能、VRやAR(オーグメンティッド・リアリティー=拡張現実)の開発を行っており、ビルディング8はリアルとバーチャルの世界を独自のハードウェア製品で結びつけるような役割を果たすことになりそうだ。ビルディング8の「8」はフェイスブック(Facebook)の文字の数を示したものという。

 ドゥーガン氏が2012年に加わったグーグルATAP部門は、もともとモトローラの買収と共にグーグルに移行した部門で、そこではプロジェクト・タンゴ、プロジェクト・アラなどを進めてきた。

 前者は、スマートフォン・サイズの機器で回りの環境を3Dキャプチャーできるしくみで、ゲームやロボットなどに用いられている。後者は、モデュール式のスマートフォンのしくみで、必要な機能だけを組み合わせることができる。発展途上国向けの製品として位置づけられていた。