では、どうして高度なコミュニケーション能力が必要なのでしょうか。それは、日本の会社の多くが非常に親密な人間関係を前提に成り立っていることが多いから。オーナー系企業などはその典型です。

 経営幹部が親族ばかりで、こと細かなニュアンスまでお互いが勝手知る関係。そこまでではなくても、親和性の強さ(学歴や面識)などで人材採用してきたことで「言葉」でいちいち確認せずとも、なんとなくお互いがわかり合えたりしたのです。そのような職場では、高度なコミュニケーション能力が求められるのです。

<高度なコミュニケーション能力が特に必要な会社、必要性が低い会社>

 必要な会社:オーナー系企業、新卒採用に頼る企業
 必要性が低い会社:企業買収経験のある企業、中途採用に頼る企業

 ちなみに外資系だから必要性が低いとは限りません。有名な外資系金融機関などは、同じような高学歴の新入社員や同じ日系の金融機関出身の中途社員を意図的に集めて採用しており、入社時には社内コミュニケーションへの理解度を高める研修もあるほどです。

 また、大学を出てからずっと同じ会社で働いているという方も、いらっしゃるかもしれません。しかし、企業買収や再編などで状況が一変し、それまで通用してきたコミュニケーションマナーが変わってしまうこともあります。

 高度なコミュニケーション能力を身に付けるために大事なのは、職場の実情をよく踏まえて、自分のコミュニケーションのレギュレーション(規則あるいはルール)を必要に応じて変えていくこと。これを押さえておけば、職場にコミュニケーション面の苦労が少なくなります。そうすれば、「どんな職場でも仕事ができる」「別の会社に転職してもすぐに溶け込める」「短時間で人と打ち解けられる」といった、世に言われている「ヒューマンスキル」を身につけることができるはずです。

 これから続々と入社してくるデジタルネイティブ世代がコミュニケーションで苦労することなく活躍できるといいですね。