株価、金利とドル/円

 今年は、世界がなんとか経済危機を脱し、先行してリスク資産市場、すなわち株式やコモディティなどに金融相場が発生する……これが最もわかりやすい相場テーマであった。実際に春先からリスク資産相場は上伸した。しかしそれもそろそろ一巡しつつあるようだ。

 リスクラリーは緩慢な景気回復をかなり先取りしてきた。主要国景気は、リーマンショック後の急落からのキャッチアップ、そしてG20主導の政策支援によって持ち直してきた。

 ただし今も改善軌道は水面下深くにあり、回復後の水準も2008年までのピーク水準よりかなり低いだろう。向こう6ヵ月、自動車購入補助などの政策一巡による反落も想定される。

 リスクラリーは、3ヵ月間上昇し、4ヵ月目に調整、5~6ヵ月目(8~9月)に持ち直すというパターンを順当にたどり、テクニカルにも、ファンダメンタルズ面からも、調整色を強めそうだ。