一方、「何でもいいから仕事をください」と言ってくるので、「それでは」とお願いすると、きちんと仕事をして、額面通りの請求書を送ってくる人がいます。まあ、仕事ですから当然のことですが、こういう人は「マッチャー」です。こちらも通り一遍のビジネスライクなお付き合いになります。
ところが、ごくまれに「ギバー」の人がいます。そういう人は、「タダでもいいから、何かお仕事をさせてください」といって私のところへやってきます。そして、本当にタダ働きをして、スキルを身につけていきます。会社に十分貢献してくれるようになれば、当然貢献に見合った報酬を支払うようになります。いつしか会社にとって欠かせない存在になり、やがて相場の何倍もの報酬を支払うようになっていきます。
このようにギバータイプの人とは長いお付き合いになっています。結果的に私が一番お金を支払っているのは、はじめは「ギバー」として接してきた人たちです。つまり、ギバーのほうが最終的には成功するのです。
自分自身がギバーになれる分野で仕事をする
私は自分がギバーであると自信を持って言えるレベルではありませんが、ギバーでありたいと常に思っています。
「起業したい」という人たちの相談に乗るのは好きですから、時間を惜しまず、そういう人たちと接しています。
メールマガジンも無料で10年以上書いています。「ビジネス書の魅力を伝えたい」という思いでメールマガジンを続けているのですが、この分野ではギバーといえるのではないでしょうか。
そういう意味では、私はギバーになれる分野を自分で見つけて実践しているといえます。そして、いつしかこの分野をビジネスにしています。
私は自分自身がギバーになれる分野で仕事をしていることを誇りに思うし、幸せだと思います。自分がギバーになれる分野を仕事に選ぶことが大切なのではないでしょうか。