この日は30度まで気温が上がる中、約1時間歩いて出勤

8ヵ国を話すマルチリンガル・新条正恵が、2016年リオ五輪に通訳ボランティアとして参加。4年後の東京大会でボランティアでの参加を考えている人たちのために、五輪ボランティアの仕事について現場から日々の様子をレポートする。

90秒テレビインタビューを毎試合2人

 リオ五輪3日目、今日からさくらジャパンの試合が始まる。女子ホッケーは全部で12チームがAリーグ、Bリーグに分かれて予選に参加、これからの1週間でそれぞれ5戦した結果、各リーグ上位4チームずつが決勝に進む。

 ホッケー場で働く11名のスタッフのうち、実際にホッケーをしたことがあるのが1人しかいないこともあり、初日はできるだけ試合を見て学ぶようにアドバイスを受けた。サッカーやテニスなどブラジルでも注目されている競技では許されないが、ホッケー場ではフィールド内で試合観戦をすることができる。

 オリンピックボランティアの特典のひとつが、この、オリンピックの試合を生で見られることだ。フィールド内でというのは稀だが、ほとんどの競技で客席の一番上などに、スタッフが出入りできるスペースがあるからだ。

 この日の試合は対インド戦、女子インドホッケーチームは36年ぶりのオリンピック出場とあり「この場で選手と同じ空気が吸えて、しかも試合が見られるなんて幸せ」と、同僚のトリプティート(ロンドン在住のインド人)が話す。

こんなに間近でオリピックの試合が観戦できる

 この日も、OBS(Olympic Broadcast Services)のテレビインタビューを通訳。今後は毎試合が終わるたびに各チームから2名ずつ、“今の気持ち”を90秒間インタビューすることになると、テレビクルーから説明を受けた。