日本の自動車戦略が研究開発費でドイツに大きく差をつけられる実態Photo:PIXTA

日本の研究開発費総額は世界3位も
2年連続のマイナス

 世界でいちばん研究開発費を使っている国はどこか?科学技術・学術政策研究所(文部科学省管轄)は毎年、世界の研究開発動向を調査し、それを『科学技術指標』として発表している。その2018年版(16年実績の調査・分析)がこのほど発表された。

 OECD(経済協力開発機構)購買力平価に換算した日本の研究開発(R&D)費総額は16年の実質額で18兆4300億円、前年比2.7%減だった。世界3位である。トップは米国で51兆1300億円、同3%増、2位は中国で45兆2400億円、同10.6%増だった。日本は金額にして前年より5065億円減っており、2年連続のマイナスである。この理由について科学技術・学術政策研究所は「日本政府の科学技術予算が伸び悩んだ」「中国の景気減速によって企業の開発投資が減少した」と分析している。なお、4位はドイツ、5位は韓国である。