副業で年収4000万円!「自分を資本にお金を稼ぐ」ワークスタイル【moto】

「新しい時代の生存戦略」をテーマとした『ニュータイプの時代』。その第5章で述べられている「ニュータイプのワークスタイル」について、32歳にして年収1000万円に加え、副業で年間4000万円を稼ぐmoto氏に話を聞いた。転職するたびに年収をアップさせ、副業のブログでは転職のコツを発信して利益を増やし続けるmoto氏。2019年8月には、初の著書『転職と副業のかけ算』扶桑社)も出版している。新時代のワークスタイルについて語ってもらった。(取材・構成/モメンタム・ホース 水落絵理香、編集/同 岡島たくみ)

突然クビになってもおかしくない
そんな時代の生存戦略

「大企業に就職すれば生涯安定」という時代は、終焉を迎えています。

 かつては「会社の看板」に頼っていれば、生涯安泰などと言われた時代もありました。しかし現代においては、誰もが知る大企業が業績不振で大幅に人員削減を行ったり、吸収合併や倒産なども珍しくない時代になっています。

 これまで企業を支え続けてきた働き盛りの40代の社員が人員削減の対象になることも少なくありません。ある日突然、上司との面談で「来月から会社に来なくていい」と言われたら、あなたはどうしますか。大手企業がリストラを敢行するニュースも、明日は我が身かもしれません。これからのサラリーマンは、いつどこで、どうなっても良いように「自分の価値」を高めていく必要があると思います。

 僕は3社目に入社したリクルートで、この危機感を覚えました。会社の看板を武器に仕事をするだけでは、今もらっている仕事や報酬が自分の実力なのか、看板の力によるものなのか、見えづらかったためです。

「会社の看板を使って仕事をしているうちは、自分の力が伸びないかもしれない」。そう考えた僕はリクルートを退職し、無名のベンチャー企業に転職しました。

 転職したベンチャー企業では、新規開拓営業や既存顧客へのアップセル、カスタマーサポートから商品開発まで、幅広く業務をこなしました。中でも新規開拓営業は、リクルートと違った苦労があり、自分のスキルや市場価値を伸ばす貴重な経験を積めました。

 また、ベンチャー企業で働く中で、自分の収入が所属企業の給与だけという状況にも不安を感じたため、副業も開始しました。

 僕は本業で得た営業ノウハウや、これまでの転職活動で得たことを、ブログやSNSを通じて発信し、現在では副業年収4000万円を得ています。

 本業を通じて得た経験や、自身の転職経験は個人でお金を稼ぐ「素(もと)」になるため、本業で成果を出す経験を数多くこなし、自分の「資産」を増やすことに注力しています。

「働きたくない」も
稼ぐモチベーションになる

『ニュータイプの時代』第5章「ニュータイプのワークスタイル」では、「リソース的に恵まれていながらモチベーションが無いエリートは、内発的なモチベーションを持つスタートアップにはかなわない」と指摘されていますが、この意見には同感です。

 本業に力を入れて取り組む中で感じるのは、モチベーションの有無が日々の仕事のパフォーマンスに大きく関わっているということです。自分の価値を高めるためにモチベーションは必須です。全くモチベーションが持てない仕事ばかりしていると、無意識のうちに「言われたことしかやらない人」になってしまいます。

 モチベーションがあることで「次は何をすればいいか」「そもそもこれは何のためにやるのか」などを主体的に考えられるようになりますし、自分の評価に関しても、会社としっかり話し合いができるようになります。モチベーションは自分の市場価値を引き上げる需要な要素だと思うので、与えられた仕事をこなすだけの毎日を送っているのであれば、転職活動などを通じて「自分のモチベーションが保てる仕事」を探すのも良いかもしれません。