アツギとタカラトミー、企業公式アカ炎上を招いた「勘違い」の原因写真はイメージです Photo:PIXTA

タカラトミーとアツギ、企業のツイッター公式アカウントが相次いで炎上した。どちらにも共通するのは、本来の顧客とは異なる層へのアプローチが原因であることだ。ツイッターの一部の層への「媚(こ)びすぎ」とも言える姿勢が炎上を招いた。(フリーライター 鎌田和歌)

アツギ、M字開脚イラストを
リツイートの過去も

 11月2日は「タイツの日」だそうで、タイツメーカー「アツギ」のツイッター公式アカウントはこの日に合わせて「#ラブタイツ」と題したキャンペーンを行っていた。

 ツイッター上で人気のある「絵師」(イラストレーターのこと)たちにタイツを履いた女性を描いてハッシュタグ付きで投稿してもらうというものだった。このキャンペーンが炎上した。

 炎上した理由は、複数枚あったイラストの中に、スカートを自らたくし上げてタイツを見せるしぐさの女性など、「成人男性向け」とされるコンテンツで見られるようなイラストがあったことだ。また、キャビンアテンダントのコスチュームを着た女性のスカートの中が見える絵柄もあり、このようなイラストに「見えてる(笑顔マーク)」「エロい」などとコメントして喜ぶユーザーもいた。

 さらに、公式アカウントの過去ツイートがさかのぼられ、炎上は激化。アツギの公式アカウント(以下、アツギ公式)は過去に、今回のキャンペーンにも協力していた性的描写の多いイラストレーター(本記事ではAとする)に対して、「A先生の携わっているものすぐ買っちゃう…」「お誕生日おめでとうございますっ!」などとメッセージを送っていた。これについて「公私混同に見える」と指摘するユーザーもいた。

 企業アカウントがツイッターユーザーから親しまれるために柔らかめの発信を行ったり、他ユーザーと交流したりするのはよく見られることであり、そこまではまだ「ツイッターのノリ」の範囲かもしれないが、個人的に最も驚いたのはアツギ公式が行っていたリツイートだ。