2021年、コロナが鎮まっても企業が油断できない「5大変化」とは想定外の1年となった2020年を振り返ってみたい Photo:PIXTA

 カルロス・ゴーン氏の日本脱出事件の衝撃から始まった2020年だが、新型コロナウイルス感染拡大のうちに、いつの間にか一年が終わろうとしている。本連載でも、リスクに組織はどう備えるかというテーマについて何度か扱っているが、これほど想定外のことが起こったことはかつてなかった。想定外を超える想定外の一年であった。本年最後に、組織について、この一年を振り返っておきたい。

 いろいろな変化があったなかで、目立ったものを挙げてみた。多分に個人的なものもあるが、お許しいただきたい。

コロナ禍の2020年、
組織と人に起こった6大変化

1. 会議は「オンライン」中心に

 クライアントとの会議、関係している機関の会議、人との打ち合わせ(例えば本連載についての編集者との打ち合わせ)などのほぼすべてが、リモートのオンライン会議に変わった。

 旧知の人との打ち合わせに関しては、何の支障もない。問題は、はじめてオンライン会議で会う人の“人となり”が分からないことである。リアル会議であれば、それほど自己開示されなくても、居るだけでなんとなくその人となりが想像できたのだが、実際に会ったことがないと、本当に分からない。物理的な体のサイズが大きいのか小さいのかも分からなかったりするので、実際に会うと想像と違ってびっくりすることもある。オンライン会議の実施にストレスはないが、知らない人との関係を構築するにはやはりリアルのほうがよいことを実感している。