中国で続く「詰め込み型」エリート教育、2049年には教育の輸出大国に?中国では「詰め込み型」のエリート教育が続いている(写真はイメージです) Photo:PIXTA

中国式エリート教育が世界に輸出される日

 建国から約70年の道のりで、中国は製造大国・輸出大国として成長し、世界の隅々に「メード・イン・チャイナ」を普及させることに成功した。では建国から100年を迎えたとき、中国は何を輸出するのだろうか。それは「形あるもの」というハードではなく、「ノウハウ」というソフトに置き換えられている可能性が高い。“中国の成功体験の輸出”である。

 中国教育部(日本の文部科学省に相当)の陳宝生部長(日本の大臣に相当)が、「私が念頭に置く2049年の中国の教育」としてこう語った。

「2049年の中国の教育は、世界の教育の中心に立っている。中国のスタンダードが世界のスタンダードとなり、中国は世界の人々が最も憧れる留学先となっている。各国は中国の発展と経験を学ぶことを望み、世界の教育開発のルールにおいて中国はより大きな発言権を持つことになり、中国版の教材が世界に出ていくだろう」

 これは2017年10月に開催された中国共産党第19回全国代表大会の記者会見で、陳宝生部長が記者の質問に答えたものだ。あくまで彼自身の個人的な見解にすぎず、中国の教育をどのように定義した上での発言なのかは不明だが、それにしても大胆な発言である。

 中国の改革開放政策の成功の土台となったのは優秀な人材であり、これには“中国式教育”が密接に関連している。英語教育や理数教育に力を入れる学校が続々と出現し、それが今の中国経済を支える高度人材輩出のベースになっているのは間違いない。しかし、その根底にあるのは連綿として続く「詰め込み型」のエリート教育だ。