体の硬さを侮ってはいけません。体が硬いことで生じる体のトラブルは少なくないのです。肩コリや腰痛の原因となったり、ケガをしやすくなったりしてしまうだけでなく、疲れやすくもなりますし、痩せにくい体質となり太りやすくさえなってしまいます。では、どうしたら体を柔らかくすることができるのか。
そんな疑問に答えてくれるのが、チャンネル登録数75万人を突破した大人気ストレッチ系YouTuberで、理学療法士として病院等でのさまざまな症状のリハビリに従事した経験をもつオガトレ氏。彼の初めての著書であり、どんなに体の硬い人でも絶対に柔らかくなるストレッチを教える『オガトレの超・超・超かたい体が柔らかくなる30秒ストレッチ』から一部抜粋、再構成してお送りします。(こちらは2020年9月26日付け記事を再掲載したものです)

ももの裏側の筋肉が固まっていませんか?

オガトレオガトレ
理学療法士。ストレッチ系YouTuber
宮城県生まれ。専門学校卒業後、理学療法士の資格を取得し、6年間、公立の急性期病院にて、脳外科、整形外科、呼吸器、がん、スポーツ外来のリハビリに従事。その傍らトレーナーとしてインターハイや国民体育大会へ同行した。その後、訪問リハビリ、フィットネスジムの責任者を経て、現在はYouTuberとして活動している。
「体が硬くて困っている人をゼロにしたい」を信念に動画を配信しているYouTubeでのチャンネル登録者数は開始後1年で30万人を突破し、今も日々伸び続けている。
twitter @ogaryu___
撮影:大沼英樹

 前回(第13回)の「長座」による体の硬さチェックで、両足を前に伸ばして床に座ることはできるが、つま先に向かって伸ばした両手が足首にまでは届かず、何とか後ろに倒れずに座っていることだけはできるという人は、開脚するのに必要な股関節とももの周りの硬さが「超・超硬い」レベルと言えます。

 今回は、そんな「超・超硬い」レベルのももの筋肉を柔らかくするストレッチを紹介します。

 この「ギリギリ長座ができる」という硬さレベルの人は、ハムストリングスというももの裏にある大きな筋肉を細かく分けて伸ばしていくことが必要です。

 ハムストリングスは、場所によって「近位(きんい)」と「遠位(えんい)」に分けられます。

 もも裏のお尻寄りを近位、ひざ裏寄りを遠位と呼びます。それぞれ硬さが異なりますし、その原因も違います。

 このハムストリングスの遠位を伸ばすことのできるストレッチをこれからご紹介します。

 猫背で腰も丸まっているような姿勢の方や、ガニ股で歩くくせのある方は、ハムストリングスの遠位が硬くなっているケースが多いので、そういった悪い姿勢を改善するためにもおすすめです。

 では、やってみましょう。