AIによる「感情の見える化」でオンラインコミュニケーションはどう変わる?Photo:PIXTA

一人ひとりの個性に合わせた
コミュニケーションの実現を目指す

 コロナ禍により教育や企業の現場で急速に広がった、ビデオ会議システムによるオンラインコミュニケーション。リアルと比べて「相手の表情や反応がわかりにくい」「うまくコミュニケーションが取れない」という難しさを感じている人は多いだろう。

 そんななか、オンライン動画データをAI解析し、コミュニケーションを見える化するサービスが登場した。現在、オンライン家庭教師の授業改善、オンライン営業のパフォーマンス向上、組織マネジメントの改善など、幅広い分野での活用が進んでいる。

 サービスを提供する『I'mbesideyou(アイムビサイドユー)』は、一人ひとりの個性に合わせたオンラインコミュニケーションの実現を掲げ、2020年6月に誕生した、いわば“コロナ・ネイティブ”のスタートアップ企業だ。

 代表取締役社長の神谷渉三さんら創業メンバー3人は、コロナ禍で社会環境が大きく変わる節目に今できることをするのが自分たちの使命と考え、当時勤務していたNTTデータを退職し事業を興した。2021年4月時点で国際特許を77件出願するなど、他社の追随を許さない状況で走り続けている。

 事業の根底にあるのは、神谷さんの実体験から生まれた「社会全体を学校にする」というビジョンだ。