米中間選挙もコロナ一色か、なお最大の関心事Photo:Gina Ferazzi/gettyimages

【ワシントン】共和党のストラテジスト、クリストファー・ニコラス氏がペンシルベニア州で世論調査を実施した際、有権者の関心事項として新型コロナウイルスを巡る懸念が圧倒的に強かったため、同氏はコロナ以外では何が重要な問題かとの質問を入れた。ビセンテ・ゴンザレス下院議員(民主、テキサス州)が自身の選出区で最大の関心事は何かと考えたときも、答えがコロナであることは明白だった。

 アフガニスタン情勢、人工妊娠中絶の権利、巨額の財政支出計画といった問題がひしめく中でも、国民の最大の関心事は依然としてコロナだと民主・共和両党のストラテジストは分析している。感染状況の先行きや、どちらの政党の政策がウイルスをより効果的に封じ込められるか、またそれが経済や学校にどのような影響を及ぼすかが注目されているという。

 候補者は来年の中間選挙までにコロナを巡る懸念が大きく後退していると期待すべきではなく、コロナ問題について有権者にどう伝えていくかを今から考えておく必要があると指摘する声は多い。ジョー・バイデン大統領と同氏が率いる民主党は総じて感染予防対策の強化を強調する。一方で共和党は、コロナ絡みの制限措置が過度に厳しく、対応能力に欠けるとして、民主党を批判している。