好調な大学系列の中堅共学校

 偏差値50台の中堅校となると、現時点で出願を締め切っているのは横浜女子御三家の2校くらいしかない。横浜雙葉(一般)は1割以上伸ばしたものの、校舎を新築中の横浜共立学園(A方式)は2割減らしてしまった。いずれも実倍率は1倍台半ばとかなり低くなりそうである。

 表2にもあるように、男子校と元男子校がランク上位に名前を連ねている。高校からの募集をやめて完全一貫化した本郷(第1回)は21年に大きく伸ばし、芝(第1回)とともに22年は微増基調にある。一方、城北(第1回)と逗子開成(1次)は緩和傾向で、四模試で2割弱減だった桐朋(第1回)は大きく倍率緩和の情勢となっている。

 21年に女子を迎え入れた芝浦工業大学附属(第1回)は男子減少、女子増加が顕著だが、いかんせん志願者の男女比は4:1ほどなので、22年は微減しそうである。同じく男子校が共学化した安田学園の先進特待第1回[公立一貫校型]は、すっかり墨東エリアの人気入試となっており、現状では2ケタ増の勢いだ。元女子校の開智日本橋学園(第1回)は堅調である。

 大学系列の共学校では、中央大学附属(第1回)、中央大学附属横浜(第1回)、成城学園(一般第1回)のいずれもが、2ケタ増をうかがう好調ぶり。四模試で5割増しだった成蹊(一般第1回)の女子はすでに21年実績を超えて2ケタ増もうかがえそうで、実倍率も2倍台後半となりそうである。

 香蘭女学校(第1回)は20年に実倍率が4倍に近づき、21年は80人ほど志願者を減らした。22年は微増か、明治大学付属中野八王子(A方式第1回)ともども、前年並みで落ち着きそうだ。

 一方、法政大学(第1回)は四模試で男子は前年並みだった半面、女子は2割弱減だったように、男女合わせて1割台半ば程度は減らしそうである。青山学院横浜英和(A日程)も、21年に実倍率3.8倍だった女子の勢いが弱い。女子は男子の5割増しの志願者がいるだけに、その下げ止まりに期待することになりそうだ。

 女子大系列では、21年に140人近く減らした共立女子(2月1日)が22年も弱含みだ。四模試でも1割半減となっており、実倍率も2倍強まで緩和しそうだ。四模試では前年並みだった大妻(第1回)は、現状では減少気味となっている。今週末の追い上げいかんというところだろうか。

 四模試では1割伸びていた日本女子大学附属(第1回)は、実倍率2倍程度の受けやすい入試だが、現状では少し緩和気味となっている。四模試で微増予想の学習院女子(一般生A)は前年並みの勢いで、2倍台半ばを維持しそうである。