
本荘修二
第32回
今、日本ではインキュベーション活動を休止あるいは縮小するインキュベーターが出始めた一方、新規参入も増えている。そこで、先行する米国の例から、第2フェーズに入ろうとしている日本のインキュベーターをレビューし、課題と可能性について整理する。

第31回
このところ政府のベンチャー関連施策がいくつも発表されている。安倍政権の三本目の矢、つまり成長戦略の一環としてだ。しかし、施策が発表される度にベンチャー関係者の間では落胆の声が上がる。

第30回
第28回でスタートアップの初期段階であるシード/アーリー投資の後の段階について、投資のプチバブル化の兆しと問題を書いた。その一方で、シード投資や、それに続くシリーズAの前の段階であるアーリー・ステージへはカネが回っていない。

第29回
ストリートスマートさが起業家の成否を分けるのは世の常だ。今回は、鵜呑みや思い込みの例を挙げながら、起業家に求められるストリートスマートについて考えてみたい。

第28回
このところ、日本のベンチャー投資がプチバブル化していると、ため息をつくベンチャーキャピタリストが増えている。なぜプチバブル化しているのだろうか? また、それはベンチャー側と投資家側にとって、どのような問題をもたらすのか?

第27回
この数年、スタートアップのテーマはコンシューマー向けの事業が大多数だった。特に日本では顕著で、ソーシャルウェブやスマートフォンなどがそれを加速した。一方で米国では、エンタープライズがスタートアップのテーマとして注目を浴びている。

第26回
4月下旬、アジアのスタートアップ・コミュニティを代表するラマ・マムラヤ氏、モハン・ベラニ氏、イム・ジフン氏が来日した。話を聞いていくと、日本が学べる点、アジア展開を志向する日本のスタートアップや投資家が考えたい点が多くあった。

第25回
昨年12月3日、シリコンバレーのマウンテンビューにある「500 Secret Lair」で、500 Startupsのメンター・ミーティング開かれていた。筆者はその場で代表のデイブ・マクルーア(Dave McClure)氏の言葉に、一瞬耳を疑った。

第24回
500 Startupsの存在感は増すばかりだ。米国外でも、その名をしばしば耳にするようになっている。500 関係のニュースがない日が珍しいほどだ。500は他のベンチャー・キャピタルやエンジェル投資家と何が違うのか?その理由を探ろうと、三人のパートナーに話を聞いた。

第23回
市場が異なると前提も異なり、なんだこれは、というアイデアが、生まれ、結果をもたらすことがある。日本とインドは実に異なり、面白いインドのスタートアップたちは、まさにこうした革新性を体現している。そして、大きな社会的なインパクトをもたらしている。

第22回
米国シリコンバレーのスーパーエンジェルでありインキューベータ―の500 Startupsが主宰する「Geeks on a Plane」で、北米の起業家や投資家らとともにインドの主要三都市を10日で回ってきた。今回から2回にわたり、その所見と示唆について考えてみたい。

第21回
ピボットという言葉をご存じだろうか。この2、3年、米国のスタートアップ界隈でのキーワードの一つとなっているピボットは、バスケットボールで軸足を残してもう一方の足を動かす動作や、ダンスの片足旋回の方が馴染み深いだろう。しかし、ここでは事業転換を意味する。

第20回
本連載第三回はリチャード・メルモン氏のインタビューだったが、今回は同じくブルペン・キャピタルの三人のマネージング・ディレクターの一人であるポール・マーティーノ氏に、最新のスタートアップ/ベンチャー・キャピタル(VC)事情と今後の展望を聞いた。

第19回
いま起業家教育で最も注目されているのがスタンフォード大学などで教鞭をとるスティーブ・ブランク(Steve Blank)氏だ。同氏は、代表的な起業家教育の教科書となった「アントレプレナーの教科書」(邦訳)、また昨年「スタートアップ・マニュアル」を著した人物だ。

第18回
米国では「リーンスタートアップ」の応用分野は広がり、GEや合衆国政府などの大組織、セールスやデザインなど各機能、そして病院や運輸など多様な業種で、実際に使われている。日本からみたら驚きの声を上げたくなるような応用例も珍しくない。

番外編
2012年11月27日、ダイヤモンド・オンラインの連載「インキュベーションの虚と実」のトークライブが開催された。そこで出たキーワードは「ホットスポット」。起業家が成功するために必須のものだと言う。いったい、ホットスポットとは何を指しているのか。

第17回
「The Lean Startup」とは、小刻みなサイクルで顧客フィードバックを得ながら、時間や経営資源を無駄にせず、事業や製品をつくるアプローチである。米国では常識化し、応用分野が広がっている。しかし、日本では言葉すら知らないという人も、まだまだ多い。

第16回
スタートアップのエコシステムにおいて、日本の大企業は、市場の理解が乏しい、いや市場を理解することがどういうことか気づいていないことすらしばしばだ。だからイノベーションのエコシステムに入っていけないのだ。

第15回
本連載はこれまで、スタートアップを中心に議論してきたが、今回は大企業による新事業開発について取り上げる。大企業による新事業開発はなかなかうまくいっていない。今回は基本的なビジネス・コンセプトづくりについて議論したい。

第14回
女性の起業家グループで、筆者がサポーターを務める「SPARK!」を取り上げてみたい。SPARK!は、コミュニティという難しくもポテンシャルあるものが、起業家にどうプラスに働くかという、いわば実験である。
