
岸 博幸
第50回
アカデミー賞を6部門で受賞した映画『ラ・ラ・ランド』と、日本で大ヒットしたアニメ映画『君の名は。』。一見、共通点がないように見えるが、2作品からは両国の社会が抱える課題が垣間見える。ストーリー性よりも映像の美しさが評価されている点だ。

第51回
文科省の天下り問題は、論外と言えるほどにひどい内容だ。しかし、メディアの報道は、新たに判明した天下り先など事象の部分に終始している。おそらく全府省がOBによる口利きを行なっているであろうなか、そろそろ本質的に重要な2つの論点を考えよう。

第50回
トランプが大統領に就任して3週間、米国ではあらゆるところが混乱を極めている。そもそもトランプが目指す製造業での雇用の維持・復活は、実現できるのか。トランプの政策の根本的な間違いは、2つの側面から見て明らかである。

第49回
いよいよ本日、トランプ氏が米国の大統領に就任する。前任のオバマ大統領の退任演説は、情緒的でつまらないものだったが、そこには米国の雇用に関する重要な問題提起があった。トランプ氏と正反対のその問題提起は、オバマ氏の放った最後っ屁だ。

第48回
アベノミクスが金融緩和と財政出動に頼りすぎた結果、安倍政権は典型的なバラマキ政権になっている。2017年度予算の政府原案では、一般会計の予算額は過去最高を更新。増大する社会保障費などの改革は、なぜ進まないのか。

第47回
大統領選後、雇用の問題と財政出動に対する期待感の高まりから米国の株価は上昇し、為替相場は円安ドル高が進んでいる。しかし、分析を重ねるとトランプ新大統領が進めようとしている経済政策は、絶対にうまく行かないことがわかる。その理由を説明しよう。

第46回
米国大統領選における教訓は、なぜ予想を外したかより、なぜメディアや専門家が「トランプはダメ!」と喧伝し続けても、多くの人がトランプ支持を変えなかったのかを考えることだ。その背景にはネットの「脱真実」現象もある。

第45回
小池百合子氏が都知事に就任して、今週の11月9日で100日となった。メディアが好意的に取り上げてくれる“ハネムーン期間”が過ぎた今、私自身が小泉政権で改革に携わってきた経験から言うと、都知事のこれまでの100日はあまり高くは評価できない。

第44回
ゲーム依存症やネットいじめばかりでなく、スマホが子どもにもたらす知られざる弊害に、世間の親はもっと注意を払うべきだ。筆者が考える限り、スマホを使いすぎると、子どもの能力を低下させるリスクがあると思う。それは具体的にどんなものか。

第43回
先週は、原子力政策に関連する政府の会合が3つも開催された。しかし、廃炉費用や核燃料サイクルについては検討が始まったものの、原子力に関連するその他の課題についての検討は原発事故以降、大して進んでいない。メディアが報じないその背景とは。

第42回
この夏大ヒットした映画として「シン・ゴジラ」と「君の名は。」が挙げられますが、この2つの映画は、作品の出来栄えの素晴らしさもさることながら、個人的には、それぞれが今の日本の大事な論点を示してくれているのではないかと思っています。

第41回
内閣改造後の安倍政権が、補正予算だけではなく今度こそしっかりと改革を進めるかどうかは、日本経済の再生のために死活的に重要です。しかし、本当に改革が進むのか疑問視せざるを得ない動きが既に散見されるようになっています。

第40回
日本経済の再生には、長期的な視点での成長が必要です。そこで重要になるのが、外国人労働者の受け入れです。しかし日本の外国人労働者の受け入れ政策は、どれも“上から目線”で世界の獲得競争に後れを取っていると言わざるを得ません。

第39回
政府が真水で7.5兆円、事業規模が28兆円の新たな経済対策を決定しました。しかし、“未来への投資”を標榜しながら、働く人の将来の所得増加につながる政策が足りません。働く人の多くが感じている将来不安は払拭されない内容だからです。

第38回
都知事選が本格化して、7月31日の投票に向けてマスメディアは盛り上がっていますが、個人的には今回の都知事選は、主要3候補(小池、鳥越、増田)の誰に投票すべきかを決めるのが難しい選挙だと思っています。

第37回
英国のEU離脱と米国の大統領選でのトランプ旋風が世界経済の不安要因になると懸念されています。一体なぜこのような自体が起きているのか。その1つの要因として、一般大衆がエリートの意見を信用しなくなったという見方が挙げられます。

第36回
驚異の粘り腰を見せた舛添氏もようやく東京都知事を辞任しました。ただ、それだけでは不十分で、もう一つしっかりと糾弾すべき対象があります。それは東京都議会、特に大政党に所属している都議会議員です。

第35回
今週は東京都議会で舛添知事が厳しい追及を受けており、連日メディアが報道しています。しかし私は都議会議員の対応に対して非常に大きな不満を感じています。なぜなら、都議会は本気で舛添知事を追い込むつもりなどないからです。

第34回
舛添要一都知事の不適切な政治資金の使い方が連日話題となっています。一言で言えば「セコい!」に尽きるのですが、そんな舛添都知事が自ら辞める可能性は全くありません。では、どうすれば辞任に追い込めるのでしょうか。

第33回
連休前にANAとJALの好決算が発表され「来年3月末に“8.10ペーパー”が失効した後は航空産業の競争環境もだいぶ変わり得る」と報道の幾つかが報じました。実はこの8.10ペーパーの取り扱いから、国交省がいかにJALを可愛がっているかが読み取れます。
