
山崎 元
第35回
NHK番組改編訴訟で、最高裁は、取材された側が番組内容に抱く期待と信頼は法的保護の対象にならないとの判断を示した。これでは、だまし討ちも“あり!”となりかねない。

第36回
年金運用資産としてのコモディティ(商品)
年金基金業界のオピニオンリーダー、カルパース(カリフォルニア州職員退職年金基金)では、運用資産の8%に相当する170億ドルを資源・商品に投資しているという。

第34回
与野党がたばこ税の大幅増税に向けて動き出した。筆者は増税には賛成だが、堂々と一貫したロジックが必要だと思う。何となく煙に巻いて、税収だけ頂こうなどと考えてはいけない。

第35回
6月は株主総会の季節だ。損失を株主にどう説明するか、頭の痛い経営者も多いはずだ。投資家にとっては損失を追求するポイントがどこかを見極める必要がある。そのための「資産運用の管理ルール」を紹介する。

第33回
5月27日に公表されたNHK第三者委員会によるインサイダー取引問題の調査報告は、メディアの常識が世間の非常識であることを改めて示した。その株取引の実態は、唖然の一言に尽きる。

第34回
お金持ちになるためのノウハウ本は多くあるが、そのなかで荒木創造氏の『お金持ちになりたいなら性格を変えなさい』が特異なのは、「お金持ちをまったく美化していない」点だ。

第32回
サブプライムの反省機運も何処へやら、今度はコモディティ(商品)市場でバブル過熱の懸念が高まっている。強欲をエンジンとしてこれにギアを噛ませて拡大する経済メカニズムに対して、「ほどほど」を求めることは難しいようだ。

第33回
運用ビジネスをこれからやるとしたら
友人と会うと「運用会社をつくりたい」という話がよく出る。しかも既存の大手運用会社に入るのではなく、「自分たちでつくる」という設定でないと、話は盛り上がらない。

第31回
金融ネットビジネスの「最後で最大のフロンティア」である生命保険市場に、独立系ベンチャーが参入を果たした。企業の名はライフネット生命。同社には既存の保険業界に対するアンチテーゼが詰まっている。

第32回
商品相場の難しさについて
商品相場の難しさは、「最終的な」商品の価値のわかりにくさにある。たとえば原油価格を知るには、需要と供給両サイドの状況を把握せねばならず、よほどの情報・判断能力がないと判断は難しい。

第30回
日経平均株価が当初想定よりも早いペースで回復してきた。米国の株価も年初来の高値圏にある。しかし、悪い時期は本当に過ぎ去ったのだろうか。結論から言うと、私はノーだと思っている。

第31回
海外から証券化商品の時価評価見直し議論が聞こえはじめた。見直しへの誘惑は確かに存在するだろうが、「金融機関の時価評価回避」という状況は、顧客にとってネガティブなメッセージ効果を含んでいる。

第29回
5月に入り、福田内閣の支持率がさらに落ち込んでいる。新聞各社の内閣支持率調査では、各紙とも20%前後。政党支持率でも全調査において民主党に逆転を許しており、自民党としては、相当に深刻な事態だ。

第28回
野村のインサイダー取引事件には、大いに驚き、且つ失望した。これまでも企業不祥事のたびに、記者会見で「自分は知らなかった」と責任回避に終始する社長は多かったが、渡部社長の対応もなんら変わらない。

第30回
数学的にも、経験則的にも、分散投資のほうが集中投資より有利である―。すでに「結論は出ている」にもかかわらず、多くの投資家は、ついつい集中投資に傾いてしまう。

第27回
20日の日経新聞掲載のアンケート調査結果で、政策金利について「引き上げを望む」が44%に及んでいたことに少々驚いた。サブプライム問題で世界の景気が減速しそうな中で、利上げを望んで大丈夫なのだろうか。

第29回
人的資本への投資としての医療費
医療費を「コスト」と考えるのは疑問だ。日本では、医療サービスへの需要と供給を共に増やすべきであって、医療費の抑制を強調することは逆効果ではなかろうか。

第26回
世界の潮流は会計の透明化であるが、それを先導してきたアメリカに時価会計見直し論が出てきているのも皮肉な話である。アメリカだけが立派というわけではないということが、今更ながらによくわかる。

第28回
2008年3月末時点の時価総額上位企業のランキングを見たが、あまり買う気がしない。時価総額や流動性で銘柄を選ぶと外国人投資家には喜ばれるかもしれないが、どうも「おもしろくない」のだ。

第25回
バーナンキFRB議長が議会証言で「景気後退は起こりうる」と初めてはっきりと明言した。ただ、もしかするとバーナンキ氏は、議会で証言したこと以上に、悪い将来を見通しているのではないだろうか。
