
山崎 元
第47回
金融的イノベーションは、実はバブル発生に深くかかわっている可能性が高い。だが、その旗振り役となる金融プレーヤーたちは、バブル崩壊の後始末まではしない。「カモ」にされる投資家はいい迷惑だ。

第45回
福田首相の置き土産となった総合経済対策は、出し過ぎではなく、出し足りていないところに課題がある。後を継ぐであろう麻生氏がなすべきことを考察した。

第46回
成績優秀な学生の就職先として、投資銀行が大人気だ。だが、昨今の経済環境の悪化による競争激化や破綻の可能性など、実際、彼らの現状はかなり厳しい。「魅力のピーク」を見極めることが重要だ。

第44回
北京五輪では、プロで固めた男子サッカーと野球がよもやの惨敗に終った。日本の男が、仕事として行っている分野で本番に弱いというのは看過できない現象だ。

第45回
金融ビジネスのイノベーションには2つの潮流がある。1つは商品を複雑化し利潤拡大をめざすアイディア、もう1つは低コストを武器に量を確保しようとするアイディアだ。

第43回
日本中が北島選手の快挙に沸いていたとき、株式市場では面白いことが起こっていた。スピード社の日本での販売代理店を務めるゴールドウィンの株価が大変なことになっていたのだ。

第42回
増税トリオが入閣した福田改造内閣は、この経済的難局にあって、舵取りを誤る恐れがある。最も危ういシナリオは、年金財源=消費増税の短絡的なリンクである。

第44回
リスクプレミアムとは、リスクに対して得られる追加的な収益率を指す。株式のリスクプレミアムの真の値がわかると、投資計画も大いに楽になるのだが、残念ながら決定的な方法はない。

第41回
日本経済の現況を眺めると、消費者にはインフレ、生産者にはデフレという構図が見えてくる。米国の不況、資源価格高騰など外的要因が背景にあることから、立て直しは容易ではない。

第43回
個人投資家の間でETF(上場型投資信託)が一般的なものになりつつある。しかし、本格的な普及期を迎え、いくつか心配な面も見えてきたように思う。

第40回
年金積立金は縮小できる。だが、政治的な判断などで、仮に現在の規模の積立金運用を続けていくことになった場合、今の運用体制でいいのかという問題も考えておく必要がある。

第42回
北野一氏の『なぜグローバリゼーションで豊かになれないのか』は読者にぜひお薦めしたい夏休みの推薦図書だ。「グローバリゼーションで豊かになれない」筋道について筆者の理解を簡単に述べてみる。

第39回
シリーズでお伝えしている公的年金問題。今回は、運用のあり方について考える。そもそも給付の4~5年分の積立金は必要なのだろうか。

第41回
雑誌に掲載されたあるラップアカウント広告を読むうち、次第に腹が立ってきた。この会社に限らず、このサービスにはほとんど利用する値打ちはない。

第38回
公的年金運用損を受けて、結果責任や国家ファンドの是非を巡る議論が高まっている。だがそもそも150兆円を運用する必要はあるのか。今後2回にわたりこの問題を徹底検証する。

第40回
新しいバブルづくりのレシピ
バブルの発生と崩壊は金融の新商品・新技術によって起こる。バブルへの手順がパターン化された今、対象さえ見つければ新しいバブルをつくることは比較的容易だ。

第37回
政府は経済財政運営の基本指針となる「骨太方針2008」を決定した。だが、骨太というネーミングとは裏腹に、具体的な方向性は示されず、改革の屋台骨が揺らいでいる。

第39回
レバレッジ運用術を個人は使えるか
金融の世界でいう「レバレッジ」とは、投下した元本の額以上の実質的なリスクを取ることだ。だが、個人がレバレッジを取ることは、有利にも不利にもなり得る。

第36回
クラスター爆弾禁止運動をきっかけに、非倫理的企業への投融資自粛を促す動きが欧州で広がっている。金融機関はくれぐれもこの動きを軽視しないことだ。

第38回
「投資家タイプ別お薦め商品を教えてほしい」という依頼を受けるが、タイプによって運用商品が変わるというのは、金融機関側が仕掛けたフィクションに過ぎない。
