高野 豪
#15
金融庁は、2026事務年度(2026年7月~27年6月)に大きな転換期を迎える。18年度以来8年ぶりとなる大規模な組織改革を断行し、総合政策局と監督局を「銀行・証券監督局」と「資産運用・保険監督局」に再編。五つの室を“課”へと昇格させる。霞が関では新たに組織を増やす場合、既存の組織を取り壊す「スクラップ・アンド・ビルド」が定石だが、それを覆した異例の体制見直しの狙いは何か。事実上の局長級ポストとなる「監督総括審議官」を巡る、庁内の出世レースの行方と共に詳報する。

新たな健全性規制の導入が迫る保険業界。新規制に対応するため、昨今の生命保険会社では超長期国債を買い増してきた経緯がある。ただ、これで終わりではなく、今後も商品販売や経営行動に影響をもたらす可能性が高い。本稿では、新規制がもたらす影響に加え、各社が公表した数字をどう読み解くべきかを解説する。

生命保険業界では、最大手である日本生命保険の出向者が三菱UFJ銀行の内部情報を持ち出したことが発覚し、問題となっている。監督指針の改正を踏まえ、大手生保は代理店への出向を取りやめる方針を相次いで表明。これは、代理店の“自立”が待ったなしの局面に入ったことを意味する。生命保険協会の会長を務める住友生命保険の高田幸徳社長に、代理店との関係や業界が抱える課題について聞いた。

2025年は地域金融機関に焦点が当たる一年だった。地域のトップ行同士の経営統合をはじめ地銀再編が本格化。信用金庫や信用組合で相次いだ不祥事は、ガバナンス面の課題を浮き彫りにした。金融庁の伊藤豊長官に、金融行政の課題と今後の対応を問うた。

2026年は地方銀行の再編に向けた動きが一段と強まりそうだ。金利上昇を背景に、預金獲得やシステム更改コストの面から規模のメリットが大きくなった上、地銀に“外圧”をかけるプレーヤーまで動き始めているからだ。

#10
金融庁は、金融機関の健全性が損なわれる前に、経営改善の対応を促す「早期警戒制度」を見直す。人口減少や金利変動が与える影響を加味し、収益性や健全性にもたらすインパクトをより精緻に捕捉するためだ。長期連載『金融インサイド』の本稿では、このタイミングで見直しに動く背景と制度上の問題点に加え、金融庁内部でひそかに検討される“新たな活用案”を明らかにする。

#9
全国の中でも地銀再編が進んできた九州。その流れが及んでいなかった宮崎県でも、ついに再編の兆しが見え始めた。11月14日、宮崎銀行が宮崎太陽銀行の株式を大量取得し、議決権比率8.1%の筆頭株主になったことを公表したのだ。金融庁が昨秋から、地銀トップとの対話で進めている“官製再編”がいよいよ本格化し、経営統合や合併を見込む声が広がる。本稿では、金融庁幹部や関係者への取材を基に、宮崎銀行が筆頭株主となった意味を読み解く。

#8
いわき信用組合で発生した巨額不正融資事案の特別調査委員会が10月31日、調査報告書を公表した。金融機関の“禁忌”である反社会的勢力との関係がつまびらかとなり、金融庁も同日中に業務改善命令を打った。10億円近くの資金が闇に消えた驚愕(きょうがく)の事実を明らかにし、その処分内容から浮かび上がる金融庁の真意を検証する。

#2
信用金庫と信用組合で異変が起きている。第三者委員会から「我が国の金融機関の歴史を見ても類例をみないほどに悪質」と評されたいわき信用組合の一件をはじめ、経営陣主導の不祥事が後を絶たない。また、有価証券運用で多額の含み損を抱えた栃木信用金庫に信金中央金庫が資本支援を決定。有価証券運用の課題も顕在化する中、金融庁が全国の信金・信組に対して重点的にモニタリングする二つの項目が判明した。そして新たに浮上した問題点を浮き彫りにする。

#14
実は日本の上場企業には「年収1億円以上」のビジネスパーソンが1199人もいる。果たして、どんな顔触れなのだろうか?報酬が、諸外国に比べて低過ぎるという指摘もあるだけに、年収が高いこと自体は批判されるべきではないだろう。ただ、業績や株式市場からの評価が振るわないにもかかわらず、1億円ももらっているのであれば、従業員や株主は心穏やかではいられないかもしれない。今回は、「その他金融」業界の役員報酬ランキングを公開する。
