株ニュースの新解釈
【第112回】 2014年1月16日公開(2014年1月18日更新)
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「株ニュースの新解釈」

著者・コラム紹介

株ニュースの新解釈

保田隆明 ほうだ・たかあき
1974年生まれ。神戸大学大学院経営学研究科准教授。リーマン・ブラザーズ証券、USB証券で投資銀行業務に携わる。その後、SNSサイト運営会社を起業し売却後、ベンチャーキャピタル等を経て、2009年に金融庁金融研究センター専門研究員、2010年より小樽商科大学大学院准教授、2014年より昭和女子大学准教授、2015年9月よ
り現職。雑誌、テレビや講演で金融・経済をわかりやすく解説する。著書は「あわせて学ぶ会計&ファイナンス入門講座」「ふるさと納税の理論と実践」ほか多数。博士(商学)早稲田大学。
 

保田 隆明

サントリーの巨額買収は高値掴みか?

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サントリーホールディングス(以下、サントリー)が米国のビーム社(Beam Inc.)を160億ドル(約1.7兆円)で買収するというニュースが飛び込んできた。日本企業による海外企業の買収案件としては過去事例含めて最大級に匹敵する。今回はこの買収が「高値掴み」か否かを検証したい。

>>サントリーインターナショナルの株価はこちら

買収金額は売上高の6倍超、EBITDAの20倍超。安い買い物ではない

 ビーム社はニューヨーク証券取引所に上場しており、サントリーのプレスリリースにもあるように1株当たりの買収価格はビーム社の直前や過去3か月間の加重平均株価に対して約25%のプレミアムを乗せた水準である。買収プレミアムが25%というのは、M&A案件としては通常のプレミアムの範囲内だ。

 しかし、ビーム社の直近の売上高は25億ドルでしかない。今回の買収金額はビーム社の売上の6倍を超えている。

 実は、サントリーが発表したプレスリリースの日本語版と英語版では内容が少し異なる。

 日本語版では記載がないが、英語版では、今回の買収金額がビーム社のEBITDA(税前減価償却前利益)の20倍を超えることが記載されている。EBITDAとは営業利益に減価償却費を足した金額に等しいが、企業が毎年生み出すキャッシュフローの簡易指標である。買収金額の妥当性を判断する際は、買収金額がこのEBITDAの何倍かがよく用いられる。

 業界によって、そして時期によってもその妥当な倍率は異なるが、概ね8倍~12倍程度で収まることが多い。買いたいという企業が多くて、オークション状態になれば当然買収金額も上昇するため、EBITDAの倍率は上がっていくわけだが、それにしてもEBITDAの20倍以上の買収金額というのは安くないことは分かるだろう。

 過去のサントリー自身の買収案件でも、EBITDA倍率は13倍程度であった(参考記事:サントリーが英国飲料事業買収 オランジーナの成功再来となるか)。

寡占化された市場という特殊性を加味しても…やっぱり高い

 この表面上はやや割高な買収金額を正当化しうるロジックとしては、アルコール飲料業界の特殊性がある。

 日本市場でもそうであるが、メジャーなアルコール飲料企業は数が限られており、市場は寡占状態である。参入障壁が高く、また、市場シェアが急激に低下するリスクもあまりない。製薬業界のように特許切れの心配をする必要もない。

 もっとも、先進国では人口減少により市場全体のパイが縮小するという可能性はあるものの、世界的に見てみると途上国を中心に拡大の余地はまだある(ただし、途上国の方が独占企業が市場を牛耳っているところも存在するが)。その意味では、たばこ産業にも近い特性を有している。

 つまり、ダウンサイドリスクが限定されている一方で、プレーヤーの数は限られる。それであれば、買収金額の将来収益による回収年月が他の業界よりも多少長くとも妥当ということになりえる。

 それが、アルコール飲料業界でのやや割高に見える買収金額のロジックになるわけだ。しかし、それにしても、20倍超というのは高い印象だ。何らかのコストシナジーや売上アップが求められる水準である。

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