ネット証券会社比較
2015年1月16日公開(2016年5月26日更新)
久保田正伸

国内外で絶好調!
グローバルREITの買い方・買い時

2014年の世界のREIT(不動産投資信託)の総収益は株式を大きく上回った。果たしてこの勢いは今年も続くのか? また、国内外のREITに投資する簡単な方法とは? REITを話題にした最近の証券会社レポートからREIT投資について考えてみよう。

 2014年世界REIT指数の総収益(配当込みベース)は「+22.5%となり、世界株式指数の同+5.3%を大きく凌いでいる(12/19 時点)」(「グローバル・ウオッチ」東海東京調査センター、2014/12/22)。

東証REIT指数の絶好調っぷりをご存じの方は多いと思う【図表1】が、米国、豪州、欧州のどの市場でも、REITは株式よりも大幅に好調を維持している。その理由について、上記レポートでは、「各市場でREITの平均分配利回りが長期金利より高いことが利回り面の魅力を維持させている」からだという。

【図表1】2014年以降TOPIXと東証REIT指数の相対チャート(東海東京証券のチャートで表示)

 心配なのは、今年米FRBが実施すると言われる利上げが起きたときにREITの価格がどう動くかという点だ。

 上記レポートでは、前回の利上げ局面(2004年6月から06年6 月にかけFRBは計17回の利上げを実施)を振り返り、「連続利上げでインフレ期待と長期金利の上昇が抑制された中、不動産市況の改善がREIT堅調を支えた」実績に注目している。

 前回は利上げ局面でも米REIT価格は堅調に推移した。今後についても長期金利と不動産市況の動向がREITの価格に影響を与えそうだ。

金融機関J-REIT買い越し基調の理由

SMBC日興證券では、J-REIT が買われている背景について、次のような良好な投資環境を指摘している(「Spot Report(株式)」2014/12/2)。

(1)アベノミクス等により国内不動産市況(オフィス市況)が良好。
(2)日銀の異次元緩和でJ-REITの資産買入れが導入され、10月末の追加緩和で買入れペースが従来の3倍(年間900 億円)に拡大した。
(3)国内長期金利の低位安定が長期化。運用難による金融機関のニーズの高まり。

 同レポートによれば、「2014年以降でJ-REITを買い進めている主体は日銀と金融機関」であり、現在、国債の利回りが低いことから、金融機関は、より高い利回りの資産を求めて、「運用資金の一部をJ-REITなどの分配金利回りが比較的高い資産へとシフトし続けている」と見ている。

 日銀の異次元緩和策と金利低下が続く限り、金融機関のJ-REIT買い越し基調も継続しそうだ。

現在はピーク圏、1~2月は調整の可能性

 今年に入って東証REIT指数は騰勢を強めており、1977.41ポイント(1/14時点)となっており、さすがに当面の頂点は迫っているように見える。

 チャートの動きを診断するテクニカル面でも、アナリストは「波動は当面のピーク圏に入っている」と見ているようだ(SMBC日興證券のテクニカルレポート「流転」2014/12/12、2015/1/9)

 同レポートでは「1月末頃までの間に、1980pt処か2060pt処までで頭打ち」と見ており、「2015年は1~2月にいったんやや大きな揺り戻しが生じる可能性がある」と見ている。だとすると、急騰に目を奪われて手を出すのは危険かもしれない。

 ただし、上昇基調は継続しそうだ。「調整を経て、2015年秋か2016年央頃には、2060~2150pt処、場合によっては2300pt処まで上昇波動が拡大する可能性」を指摘している。

国内ETFでグローバルREITに投資できる

 国内外のREIT市場の予想平均分配利回りをまとめたのが【図表2】。いずれも魅力的な利回りだ。

「グローバル・ウオッチ」東海東京調査センター、2014/12/22より

 REITに投資したい場合、国内でREITのETFが上場しており、コスト面から見て投資信託よりも有利と考えられる。現在、上場しているETFを【図表3】にまとめた。

【図表3】REIT指数に連動するETF

投資地域 口数 価格(1/13) 分配金支払 分配金支払月 分配金利回り 信託報酬(税抜き)
 REIT-ETF(1343)
日本 10 2072円 年4回 2,5,8,11月 2.39% 0.32%
 上場Jリート(1345)
日本 100 1962円 年6回 1,3,5,7,9,11月 2.49% 0.30%
 NZAM Jリート(1595)
日本 10 1997円 年4回 1,4,7,10月 1.10% 0.248%
 MXS Jリート(1597)
日本 10 1970円 年4回 3,6,9,12月 1.66% 0.25%
 上場Aリート(1555)
豪州 10 1585円 年6回 1,3,5,7,9,11月 3.38% 0.45%
 iS米国不動産株(1590)
米国 1 9570円 年4回 3,6,9,12月 2.06% 0.46%

※分配金利回り基準日1月14日

  東証REIT指数に連動するETFが4銘柄、また、米国や豪州のREIT指数に連動するREITも国内上場しており、お手軽に投資が可能だ。なお、これらのETFを使い、毎月分配金をもらう方法については、過去の記事「ネット証券各社のレポートから読み解くNISA投資に最適なJ-REITの動向と探し方&お得な買い方とは?」を参照していただきたい。

 日本と米国、豪州REITの値動きを比較したのが【図表4】。

【図表4】2014年以降の日本と豪州、米国のリートETF相対チャート(東海東京証券のチャートで表示)

 昨年は、米国REITのパフォーマンスの良さが目立った。米国のREITについては、「金利の安定に加え、商業用不動産(オフィス、商用施設、賃貸住宅、ホテル、物流倉庫などの)市況の改善が大きな支援材料」(前出、東海東京調査センター)であり、好調を持続している。

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