「日本一小さい農家」がこっそり公開!
リピーターが増える
発送時の「このひと手間」
西田栄喜(にした・えいき)
菜園生活「風来」(ふうらい)代表。1969年、石川県生まれ。大学卒業後、バーテンダーとなる。1994年、オーストラリアへ1年間遊学後、ビジネスホテルチェーンの支配人業を3年間勤務。その後帰郷し、1999年、知識ゼロから起農。
小さなビニールハウス4棟、通常の10分の1以下の耕地面積である30アールの「日本一小さい専業農家」となる。
3万円で購入した農機具などで、50品種以上の野菜を育て、野菜セットや漬物などを直売。SNSなどでお客さんとダイレクトにつながり、生産・加工・販売を夫婦2人でやりながら、3人の子どもたちと暮らす。
借金なし、補助金なし、農薬なし、肥料なし、ロスなし、大農地なし、高額機械なし、宣伝費なしなど、“ないないづくし”の戦略で、年間売上1200万円、所得(利益)600万円を達成。
基準金額95%未満でも105%超でも反省する「売上基準金額経営」を実践。
小さいからこそ幸せになれるミニマム主義を提唱。地域とお客さんとのふれあいを大切に、身の丈サイズで家族みんなが明るく幸せになる農業を行う。
著書に『小さい農業で稼ぐコツ――加工・直売・幸せ家族農業で30a1200万円』(農山漁村文化協会)がある。最近は、多くの新規就農者の相談に乗りながら、全国各地からの講演依頼も多い
【風来HP】http://www.fuurai.jp/
石川県能美市にある
「日本一小さい農家」からの
メッセージ
このたび、『農で1200万円! ――「日本一小さい農家」が明かす「脱サラ農業」はじめの一歩』を出版したところ、大きな反響をいただき、重版出来となりました。本当にありがとうございます。
私の農園はきていただくと、みなさん「本当に小さい」と声をあげます。
農地面積が通常農家の10分の1以下、30アールの面積(だいたいサッカーコートの半分くらい)で、自他ともに認める「日本一小さい専業農家」(本書では「日本一小さい農家」)です。
バーテンダーを3年勤め、その後オーストラリアへ1年の遊学を経て、ビジネスホテルチェーンの支配人業に就きました。
しかし、あまりの「ノルマ主義」「前年対比主義」に身も心も疲れ果て、逃げ帰るように、郷里の石川県に帰ってきた次第です。
サラリーマンとしてはダメダメでしたが、そこから一念発起。
サービス業の視点で見ると、ビジネスチャンスがあるのではと考え、農家に。
そんな「知識ゼロ」で起農したのが1999年。
ただでさえ厳しいと言われる農業。まして農業技術もない、右も左もわからない状況で普通にやっていては、ひとたまりもありません。
そこで、最初に始めたのが、農業の常識を疑うこと。
今の農業の常識と言えば……
「農業は儲からない」
「農業を始めるには、農機具・設備費など莫大な資金が必要」
「補助金がないと成り立たない」
「農業技術を習得するには時間がかかる」
「広い土地がないと無理」
「人手が必要」
「天候により収入が不安定」
「自然相手なので休みがない」
と大変なことだらけ。
そんな常識の中でも、まっ先に疑ったのが、農業で売上を上げるには大規模化しないと無理ということ。
そこで小さくても、いや小さいからこそできる農業があるのでは?と思って生まれたのが、スモールメリットを活かす農業です。
もちろん、小さいだけではなく、サービス業についていた経験を活かしての加工、直売も手がけ、また、ネット活用など、今だからこそできる農業を心がけました。
その結果……
●“借金なし”……起農資金を含め一切借金なし
●“補助金なし”……行政に一切頼らなくてもやっていける仕組み
●“農薬なし”……当初から農薬を使わない農法を実践
●“肥料なし”……2012年から無肥料栽培(「炭素循環農法」)に切替え
●“ロスなし”……予約販売、加工で野菜のロス(廃棄)がほぼない仕組み
●“大農地なし”……通常の10分の1以下の耕地面積の「日本一小さい専業農家」
●“高額機械なし”……3万円で購入した中古の農機具がメインプレーヤー
●“宣伝費なし”……これまで一度も有料広告を出したことがない
と、まさに常識はずれなことに。
また、通常1000万円くらいはかかるといわれる初期投資が143万円ですみました。
現在、労働力は家族2人(野菜の栽培は私、妻がケーキ屋漬物などの加工を担当、子どもは3人)だけで、年間売上1200万円、所得(利益)600万円。
フェイスブックなどで、お客さんとダイレクトにつながりながら、日々充実した毎日を送っています。
今、風来には、農林水産省などの農業行政にたずさわる方から、農家、一般の方まで、全国から視察団が訪れます。
なぜ、注目されているのか?
それは、知識ゼロ、経験ゼロで始めた「脱サラ農家」が、
家族みんな笑顔でそこそこの収入を地方で幸せに稼いでいる。
その秘訣を知りたいようなのです。
この「幸せに稼いでいる」というのがポイントではないかと思っています。
現在、ビジネスパーソンを取り巻く社会情勢はますます厳しさが増しています。
非正規雇用の増大、東芝、シャープのような大企業であっても経営不振に陥る時代。
社会保障費も減額され、年金もどれだけもらえるかわからないなど先行き不安だらけです。
これまで就農や農的暮らしというと、売上・利益度外視の自然回帰、あこがれという部分が大きかったかもしれませんが、これからは将来への“第2の井戸(収入源)”として、安心感の醸成、将来不安のリスク分散ととらえる――そんな時代になってきたと思います。
文字どおり地に足をつけ、直接「食」を得られる「農」は、何にも代えられない安心感がありますし、定年はなく、身につけた知恵は誰にも奪われません。
特別じゃない、リアルな選択として気づいた人は、どんどん農に向かってきています。
経験もない、資金もない、大きな農地もない、販売ルートもない――そんな“ないないづくし”の元会社員が、ゼロから起農したからこそ、固定概念にとらわれず、農にチャンスを感じられました。
現在会社員で農にあこがれはあるが、敷居が高いと感じている方、
農家になったけど、なかなかうまくいっていない方、
新たなビジネスの芽を探している方、
また、定年後に不安をかかえている方に、
『農で1200万円!』が少しでもお役に立てればと思っています。
実際、風来に話を聞きにきて起農している人が全国にいます。
ただし、風来では、長期研修を受け入れたことがありません。
どういう意味かというと、技術ではなく考え方次第で、小さくても農業で稼ぐことができるということです。
もちろん、技術も大切ですが、技術が最優先するのなら、“技術ゼロ”から始めた私が今こうしてやっていられるはずがありません。
新規就農時の研修で車を路肩に何回も落とし”脱輪王”の異名をつけられ、何度も「落第!」と言われた私でもここまでやってこれました。
そんなこれまで培ってきた考え方、気づいたこと、実践してきたことを、新規就農者や農家仲間の事例も併せて、余すところなく『農で1200万円!』で紹介させていただきました。
農の無限の可能性を感じていただき、農で幸せに稼ぐ人がたくさん出てくる。
本書がそんな手助けになればと願っております。
<連載開始後たちまち大反響! これまでの人気ランキングベスト3>
【第3位!】 初期投資は143万円だけ!借金、補助金、農薬、肥料、ロス、大農地、高額機械、宣伝費「ぜんぶゼロ」で、なぜ1200万円稼げるのか?
【第2位!!】 気になる農家の手取り収入、ぶっちゃけ、どのくらい?
【第1位!!!】 サラリーマンが今すぐ「第2の井戸」を掘らないとヤバイ理由
【ダイヤモンド社書籍編集部からのお知らせ】
『農で1200万円!
――「日本一小さい農家」が明かす
「脱サラ農業」はじめの一歩』
【重版出来】借金、補助金、農薬、肥料、ロス、大農地、高額機械、宣伝費
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【目次】
【巻頭カラー口絵8ページ】
【はじめに】
借金、補助金、農薬、肥料、ロス、大農地、高額機械、宣伝費すべてなしで、
なぜ1200万円稼げるのか?
【プロローグ】
初期投資143万円、借金ゼロで起農!
なぜ、「また食べたい」と全国から注文が殺到するのか?
【PART1】
小予算から農をベースに起農する5つの戦略
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「スモールメリット」でリスク最小・効果最大限! 「日本一小さい」を武器にする
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風来式「栽培・加工・直売・教室」の全技術一挙公開
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「小さい農」はじめの一歩――ビジネスプラン、農機具、資金調達、直売コピーの裏ワザ
【PART5】
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