わかりやすく言えば、焙煎工場つきの大型コーヒーショップが、スターバックス リザーブ ロースタリーなのです。

 結果的に高級業態のように見られていますが、高級業態を狙ったといよりも、「もともとスターバックスがこだわってきたことを体現した店」という意味合いが強いようです。

 特徴のある農家から豆を買い、しかもいろいろなバックグラウンドを持っている農家の豆を使って、そのストーリーを説明しながら販売する。スターバックスの理想形をここに表現したものです。

ストーリーを楽しみながらコーヒーを楽しむ

 店内でコーヒーを頼んで飲む際には、写真のような説明書きのカードと一緒にコーヒーを出してくれます。

 このカードの裏面には、どこの国のどんな農家で作られた豆なのかというストーリーが丁寧に書かれています。お客さんはそれを眺めながら、コーヒーを楽しむという流れができています。この飲み方もコーヒー好きにとってはたまらないようです。

 この店を訪れていっぺんでスターバックスファンになる人も多いようで、リザーブオリジナルグッズや豆を次々と購入している人たちの光景がとても印象的でした。

 スターバックスコーヒーカンパニーCEOのハワード・シュルツ氏肝煎りのこの店には、私が訪れた日の朝も来ていたというほど、トップの思いが凝縮した店であるようです。

スターバックスのミッション経営にもとづいた店舗

 スターバックスは世界70ヵ国に24000店舗以上を展開しています(2016年10月時点)。

 日本には1996年に銀座店を開店したのが始まりで、今年で日本進出20周年。日本は1100店舗以上の展開となり、「世界では4番目の規模」だと同社スタッフが教えてくれました。

 スターバックスの世界での売上高は2兆円。経常利益率18%という、世界の飲食業界の中でもダントツの利益率を誇る企業です。コーヒー1杯数百円の積み上げで、ここまでの大企業に育て上げたハワード・シュルツ氏の経営力は素晴らしいものがあります。

 私は同社の幹部やスタッフ、またこの店で働くスタッフ達からいろいろな話を聞きました。

 その内容をここで全てご紹介することはできませんが、スターバックス リザーブ ロースタリーが繁盛店になっている理由を私なりに読み解いてみると、それは、もっとも「スターバックスのミッションに忠実な店である」ということです。